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魔法の玉

第1章 魔法の玉



『それではいきますよーっ!

 花火打ち上げまで……

 5、

 4、

 3、

 2、

 1、

 ゼロォーー!!』




 ドォン……!!




 魔法の玉は、全身を震わせる重低音を広く響かせ、空の方へ高々と上がっていった。やがて行き着くと、壮大な藍色のキャンバスに、目を見張る程の見事な大輪の花を描いた。



 ――辺り一帯の様々な感情が、一気に引き出される。




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