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ボールは友達!蹴っ飛ばせ!

第8章 父の懺悔

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〜2041年 斎藤スバルの葬儀から3ヶ月後〜
・・・これ以上は無理だ。読めない、俺には・・・。なぜ、なぜなんだスバル。俺のせいなのか・・・?あいつには苦労ばかりかけた・・・あいつが生まれた時、俺は妻とウクライナにいた。何年経っても終わらないロシアによるウクライナ侵攻。世間的にはサッカーコーチということでウクライナに行っていた俺だったが、そんな訳はない。一介のサッカーコーチが一時期落ち着いたとはいえウクライナにいられるはずがないのだ。俺はウクライナ政府と国から直接雇われていた傭兵だった。それも拷問などを行う特殊部隊だった。一度スバルに見られていたが、アレのせいでまさか人格まで影響を与えることになるなんて思っても見なかった・・・。妻、いや元妻は葬儀にも顔を出さなかった。風のうわさでは死んだと聞いたが、消されたのかもしれない。家の扉を激しく叩く音が聞こえる。我が家の幸せを破壊した報いだ。死ぬ前にあいつが遺した遺書の写真をアップしてやる。スバル、父さんを許してくれ、本当に悪かった・・・
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