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シャイニーストッキング

第8章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一

 240 二人の声

 そして、さっきの律子の言葉の
『まだダメですよ…』にも、心が引っ掛かり、ザワザワと、ドキドキと、そしてウズウズとまで騒ついてきていた。

 それにもう一つ…
『ママみたい…』にも…






「………じちゃん……」

「………っぺおじちゃん……」

「……こっぺおじちゃぁん……」

「……んっ、あっ、あぁ……」
 子供達の名前を呼ぶ声で目が覚めた。

 あ、また、眠ってしまったのか…

「こっぺおじちゃん、起きたぁ?」

「あ…、うん、ごめん、起きたよ…」
 まだボーっとしているのだが返事をする。

「うふ…」

「本当に疲れてるみたいねぇ…」
 と、不意に後ろから二人の女性の声が聞こえてきた。

「え、あっ…」
 そしてその声に後ろを振り返ると…

「あ、えっ、の、ノン…」
 
 なんと、ノンが居たのである…
 しかも律子と二人並んでいるのだ。

「えっ、あ、な、なんで…」
 私はその並んで座っているノンと律子の顔を見て、起き抜けのせいもあったのだが、一瞬、少し、パニックになってしまった。

 なぜなら、この二人が目の前に並んで座っている…
 あり得ない事であるから。

「よく寝てたわねぇ…
 こっぺおじちゃん、うふふ…」
 ノンまでもが笑いながらそう呼んできた。

「あ…、いや…」
 まだ完全には覚醒し切っていない意識がザワザワ、ドキドキと高鳴っている。

「夕方迎えに来ようと思ってたんだけどさぁ、思ったより早く用事が終わったからこっちに来たのよぉ…
 そしたらさぁ、こんな綺麗な彼女が来てるじゃないの…」
 ノンはそう言いながら笑顔を浮かべ
「わたし、かえってお邪魔ムシになっちゃったじぁん」
 そう言ってきたのだ。

「え、そんなぁ、お邪魔ムシなんてぇ…」
 と、律子が困惑気味に呟いてくる。

「ごめん、ウソウソ…
 あまりにも気持ち良さそうに寝てたからさぁ、少しイジメようってね…」
 ノンは笑顔で律子にそう言う。

「うふ、ノンさん面白い…」
 律子もノンに吊られる様にそう呟きながら笑ってくる。

「そうなんですよぉ、もうこっぺおじちゃんはぁ、すっかり寝てばっかりなんですからぁ」
 と、律子もノンに続いて言ってきたのだ。

「そうなのぉ、こんな美人さん放っておいて、すっかり子供達を任せて寝てばっかりなんてダメじゃん…」


 


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