
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
137 分かってはいる…
「ふぅ…」
杉山くんは汗を拭う。
「キミがいい人なのはわかるわよ…
もちろんその後の事を考えちゃう、いや、考えた、ううん、考えられるのもわかるし、偉いとも思うわよ…
でもさぁ…
でもねぇ…
違うのよねぇ…」
「え、違うって?」
「うん…違うの…
でもさぁ、ここからは自分で考えないとさぁ…」
「え、じ、自分で…」
ここからはさっきわたしが言った同じ事の繰り返しになってしまうから、敢えて言うのを止めにした…
そして、もう、今の杉山くんなら分かると思ったのだ。
「いい人はさぁ…
いい人で終わっちゃうのよねぇ…
そしてさぁ、損して、後悔しちゃうのよねぇ…
それは自分がよおく分かっているわよねぇ…」
そうわたしが言うと『あっ』という顔をする。
「ヤらないで後悔するならさぁ…」
わたしはそう言ってウーロンハイをゴクリと飲み、杉山くんを見つめ…
「ヤっちゃって後悔すればよかったね…」
と、わたしは笑いながらそう言ったのだ。
だが…
だからシロウト童貞なんだ…
とは、さすがに言えなかった。
でも…
揶揄うのもそろそろ許してあげよう…
と、も思う。
「あぁ、そ、そうっスよ…ね…」
杉山くんは少しトーンを下げて、そう呟いてくる。
「やっぱり…」
ヤっちゃえばよかった…
そんな…
『後悔先に立たず』の顔をして、そして、やや高揚気味な目と顔をしながらわたしを見てきたのだ。
「でもさぁ…
わたしはいい人の杉山くんは嫌いじゃないわよ…」
「え?…」
「ううん、むしろ好き、大好きかも…」
わたしは満面に笑みを浮かべながら、そう囁いてあげた。
そして、それはまた本音でもある。
もう充分楽しんだ…
許してあげよう…
「ま、マジっスか?」
「うん、マジっス…」
わたしがそう言うと杉山くんはぱあっと高揚気味になり、笑顔一杯にもなった。
「だけどさぁ…
いい人のままじゃぁ、なかなかシロウト童貞からは卒業できないかもよ…」
「あ…はい…」
どうやら、そこは分かっているようであったのだ。
「ヤる時はヤらないとね…」
「あ、はい、そうなんスよねぇ…
実は…昔、一度、拒否られたことがあって…」
なるほど、どうやらそれがトラウマになっているのか…
「ふぅ…」
杉山くんは汗を拭う。
「キミがいい人なのはわかるわよ…
もちろんその後の事を考えちゃう、いや、考えた、ううん、考えられるのもわかるし、偉いとも思うわよ…
でもさぁ…
でもねぇ…
違うのよねぇ…」
「え、違うって?」
「うん…違うの…
でもさぁ、ここからは自分で考えないとさぁ…」
「え、じ、自分で…」
ここからはさっきわたしが言った同じ事の繰り返しになってしまうから、敢えて言うのを止めにした…
そして、もう、今の杉山くんなら分かると思ったのだ。
「いい人はさぁ…
いい人で終わっちゃうのよねぇ…
そしてさぁ、損して、後悔しちゃうのよねぇ…
それは自分がよおく分かっているわよねぇ…」
そうわたしが言うと『あっ』という顔をする。
「ヤらないで後悔するならさぁ…」
わたしはそう言ってウーロンハイをゴクリと飲み、杉山くんを見つめ…
「ヤっちゃって後悔すればよかったね…」
と、わたしは笑いながらそう言ったのだ。
だが…
だからシロウト童貞なんだ…
とは、さすがに言えなかった。
でも…
揶揄うのもそろそろ許してあげよう…
と、も思う。
「あぁ、そ、そうっスよ…ね…」
杉山くんは少しトーンを下げて、そう呟いてくる。
「やっぱり…」
ヤっちゃえばよかった…
そんな…
『後悔先に立たず』の顔をして、そして、やや高揚気味な目と顔をしながらわたしを見てきたのだ。
「でもさぁ…
わたしはいい人の杉山くんは嫌いじゃないわよ…」
「え?…」
「ううん、むしろ好き、大好きかも…」
わたしは満面に笑みを浮かべながら、そう囁いてあげた。
そして、それはまた本音でもある。
もう充分楽しんだ…
許してあげよう…
「ま、マジっスか?」
「うん、マジっス…」
わたしがそう言うと杉山くんはぱあっと高揚気味になり、笑顔一杯にもなった。
「だけどさぁ…
いい人のままじゃぁ、なかなかシロウト童貞からは卒業できないかもよ…」
「あ…はい…」
どうやら、そこは分かっているようであったのだ。
「ヤる時はヤらないとね…」
「あ、はい、そうなんスよねぇ…
実は…昔、一度、拒否られたことがあって…」
なるほど、どうやらそれがトラウマになっているのか…
