
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
146 美冴さんとの電話(4)
「お墓参り……」
そしてわたしは思わず呟いた。
『あ、はい、例の、あの阪神大震災で亡くなった彼の…』
「あぁ…、あの……」
そうなのだ…
美冴さんには、ゆうじという結婚まで考えたのだが亡くなってしまった最愛の男がいたのである。
『はい、そうなんです…』
「そうなんだぁ…」
残念、明日はダメかぁ…
最愛の男のお墓参りなのだ、仕方がない…
それに、お盆なのだから…
「あ、そういえば…
さっきまで元カレと会ってたって?…」
そしてわたしは、そんなガッカリしてしまった気分を変える意味もあり、話題を変える。
せっかく美冴さんと電話で話しているんだし、こうした女子バナトーク的な話しもしたかったのだ…
『あっ、はい…』
美冴さんはそう軽く返事をしてきた…
そして決してイヤな話題では無いようであった。
『あのゆうじの前に付き合っていた彼氏なんですけど……』
美冴さんはそう言いながら色々とかいつまんで、ザッと簡単に今夜の、その元カレとの流れを話してくれたのである。
「あらぁ、素敵なお話しじゃないですか…」
わたしは思わずそう呟いた。
『でも五年も追い続けてくれていて…』
美冴さんは決して不快ではない…
そんな感じで言ってきたのだ。
「まあ、ストーカー行為って紙一重だしぃ、受ける側の考え方や感じ方もありますからねぇ…
一概にはなんとも…ですよねぇ…
わたしにも大学時代から…あ、そう、もう8年間も追い続けてくれた男が…いたわ…」
わたしはふと健太の存在を思い出してしまい、そしてつい、そんな話しをしてしまったのである。
しまった…
さすがに、美冴さんにはそれが健太の事だとは言えない…
「いたわ…」
そしてそれを誤魔化す意味でも、過去形的に強調をしたのだ…
「ええ、いたのよ…」
そして繰り返した。
『ストーカー的では無かったんですか』
美冴さんはそう訊いてくる。
「うん、全然ストーカー的では無かったけどさぁ…
ずうっとわたしの軌跡を追ってきてくれていて…」
軽いトーンで話して、決して不快な思いは全くしていないと伝えていく。
でも、本当に、不快では全く無かった…から。
「お墓参り……」
そしてわたしは思わず呟いた。
『あ、はい、例の、あの阪神大震災で亡くなった彼の…』
「あぁ…、あの……」
そうなのだ…
美冴さんには、ゆうじという結婚まで考えたのだが亡くなってしまった最愛の男がいたのである。
『はい、そうなんです…』
「そうなんだぁ…」
残念、明日はダメかぁ…
最愛の男のお墓参りなのだ、仕方がない…
それに、お盆なのだから…
「あ、そういえば…
さっきまで元カレと会ってたって?…」
そしてわたしは、そんなガッカリしてしまった気分を変える意味もあり、話題を変える。
せっかく美冴さんと電話で話しているんだし、こうした女子バナトーク的な話しもしたかったのだ…
『あっ、はい…』
美冴さんはそう軽く返事をしてきた…
そして決してイヤな話題では無いようであった。
『あのゆうじの前に付き合っていた彼氏なんですけど……』
美冴さんはそう言いながら色々とかいつまんで、ザッと簡単に今夜の、その元カレとの流れを話してくれたのである。
「あらぁ、素敵なお話しじゃないですか…」
わたしは思わずそう呟いた。
『でも五年も追い続けてくれていて…』
美冴さんは決して不快ではない…
そんな感じで言ってきたのだ。
「まあ、ストーカー行為って紙一重だしぃ、受ける側の考え方や感じ方もありますからねぇ…
一概にはなんとも…ですよねぇ…
わたしにも大学時代から…あ、そう、もう8年間も追い続けてくれた男が…いたわ…」
わたしはふと健太の存在を思い出してしまい、そしてつい、そんな話しをしてしまったのである。
しまった…
さすがに、美冴さんにはそれが健太の事だとは言えない…
「いたわ…」
そしてそれを誤魔化す意味でも、過去形的に強調をしたのだ…
「ええ、いたのよ…」
そして繰り返した。
『ストーカー的では無かったんですか』
美冴さんはそう訊いてくる。
「うん、全然ストーカー的では無かったけどさぁ…
ずうっとわたしの軌跡を追ってきてくれていて…」
軽いトーンで話して、決して不快な思いは全くしていないと伝えていく。
でも、本当に、不快では全く無かった…から。
