
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
145 美冴さんとの電話(3)
ブー、ブー、ブー…
さっき電話を切ってから約7分後に美冴さんから着信が入る、そしてわたしは、再びドキドキしながら電話に出た。
『あっもしもしゆかりさん、蒼井です、お待たせしちゃってすいませんでした…』
美冴さんはさっきよりもう少し明るい感じの声で話してくる。
「ええ、本当に10分位だし、全然大丈夫ですよ…
それより元カレは平気なんですか?」
わたしは精一杯に、普通の、そしていつもの佐々木ゆかりとして応対しようと声を返した。
『あっ、それは全然平気です…』
「ならよかったわ…
なんか邪魔しちゃったんじゃないかと思って心配していたの…」
ただわたしはそれが健太でなく元カレという事に、少しだけ意外に感じてはいた…
のだが、さすがに訊く事は出来ない。
『ああ、それは全然大丈夫ですから平気ですよ…
それより…』
それより…
その美冴さんの言葉のトーンからは、連休なのだから大原浩一本部長と一緒に過ごしているんじゃなかったのか?…
と、いう意味が伝わってきたのである。
「あっ…、それは…」
さすが美冴さんである、そこはわたしは是非とも話したかったのであった…
そしてわたしは、すかさず今日の彼、つまりは、大原本部長との会話を掻い摘まんで話していく。
…まずはわたしは、昨日、今日と仕事をしており、オペレーター部門での新規案件業務の打ち合わせで、実質その業務を取ってきた杉山くんと赤坂と東京タワーのテレビ局に連日通って会議と打ち合わせをしていた…
…そして大原本部長は急遽、山崎専務から副社長絡みの軽井沢へ2泊3日のゴルフに誘われて出掛けてしまった…
…ただ、敢えて彼の母親の事は云わなかった…
等の話しをしたのである。
『じゃあ、夜が少し寂しいんですね』
「えっ、あ、ま、まあ、そうなの…」
さすが美冴さんだ、わたしの心情を分かってくれてすかさずそう言ってきてくれたのだ…
「わたしも明日も微妙かなぁ…
お墓参りにちょっと遠出しちゃうんですよ…」
そしてわたしの誘いの意味まで分かってくれたようで、そう言ってきてくれた。
また、そんな美冴さんの言葉のおかげで、これまでのわたしの心の緊張感は解れてきたのである。
「お墓参り…」
そしてわたしは思わず呟いた…
ブー、ブー、ブー…
さっき電話を切ってから約7分後に美冴さんから着信が入る、そしてわたしは、再びドキドキしながら電話に出た。
『あっもしもしゆかりさん、蒼井です、お待たせしちゃってすいませんでした…』
美冴さんはさっきよりもう少し明るい感じの声で話してくる。
「ええ、本当に10分位だし、全然大丈夫ですよ…
それより元カレは平気なんですか?」
わたしは精一杯に、普通の、そしていつもの佐々木ゆかりとして応対しようと声を返した。
『あっ、それは全然平気です…』
「ならよかったわ…
なんか邪魔しちゃったんじゃないかと思って心配していたの…」
ただわたしはそれが健太でなく元カレという事に、少しだけ意外に感じてはいた…
のだが、さすがに訊く事は出来ない。
『ああ、それは全然大丈夫ですから平気ですよ…
それより…』
それより…
その美冴さんの言葉のトーンからは、連休なのだから大原浩一本部長と一緒に過ごしているんじゃなかったのか?…
と、いう意味が伝わってきたのである。
「あっ…、それは…」
さすが美冴さんである、そこはわたしは是非とも話したかったのであった…
そしてわたしは、すかさず今日の彼、つまりは、大原本部長との会話を掻い摘まんで話していく。
…まずはわたしは、昨日、今日と仕事をしており、オペレーター部門での新規案件業務の打ち合わせで、実質その業務を取ってきた杉山くんと赤坂と東京タワーのテレビ局に連日通って会議と打ち合わせをしていた…
…そして大原本部長は急遽、山崎専務から副社長絡みの軽井沢へ2泊3日のゴルフに誘われて出掛けてしまった…
…ただ、敢えて彼の母親の事は云わなかった…
等の話しをしたのである。
『じゃあ、夜が少し寂しいんですね』
「えっ、あ、ま、まあ、そうなの…」
さすが美冴さんだ、わたしの心情を分かってくれてすかさずそう言ってきてくれたのだ…
「わたしも明日も微妙かなぁ…
お墓参りにちょっと遠出しちゃうんですよ…」
そしてわたしの誘いの意味まで分かってくれたようで、そう言ってきてくれた。
また、そんな美冴さんの言葉のおかげで、これまでのわたしの心の緊張感は解れてきたのである。
「お墓参り…」
そしてわたしは思わず呟いた…
