
シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり
216『絡み脚、指先攻撃』
あの夜は、もちろん杉山くんはわたしに一切、手出しはしなかった…
いや、出来なかったのだが。
おそらく、杉山くんはその夜のことを一瞬にして想い出し、そして想い返し、ドキドキと慌てている…
そんな感じの横顔をしていた。
そう、杉山くんはわたしが脚を絡めてからはわたしの方を、顔を、向けてきてはいないのである…
つまり、微妙に固まったままなのである。
よほど、このわたしからの再びの『絡み脚攻撃』が彼には衝撃を与えている様であった…
わたしはそんな杉山くんの様子がかわいくて堪らない。
そしてすっかりと、また、再び、油断していたのである…
「なんだぁ、聞いてなかったなぁ」
鈴木くんもツッコミを入れてくる。
「ほら、わたしが口止めしたのよ、いちおうね」
と、軽くフォローする。
「いいなぁ、でも、佐々木部長が焼き鳥屋さんなんてぇ…」
「もう、わたしはなんだってオーケーなのよ、それに、そんなお洒落なんかじゃないし…」
「そんな事ないですよぉ」
と、また、再び彼女はそのわたしのエグゼクティブ論を語り始めてきた。
だが、それは嫌味ではなくて、わたしへの褒め言葉、賛辞でもある訳だから決してイヤな気持ちにはならなかった…
そして彼女は元々の持ち前の明るさもあってか、楽しい酒宴となっていったのである。
そしてわたしや鈴木くんはそんな彼女の明るさと楽しさに笑い、飲み、食べていく…
だが杉山くんはやや、いつもより大人しくなっていたのだ。
それは…
もちろんわたしの『絡み脚攻撃』と、時折の『指先絡み攻撃』による撃沈のせいなのであるが…
「なんか、松山さんの明るさに押されちゃいましたぁ…」
の、ナイスな言葉で鈴木くんカップルには言い訳できたのである。
「じゃあ、そろそろお開きにしましょうか」
時刻も間もなく9時になる。
楽しい、あっという間の時間を過ごせた。
それはわたしには更に楽しく、愉しい時間であり、昼間の『三山蓮太郎』からの電話の嫌な想いや、彼との逢えない寂しさを紛らわせられた時間といえたのである…
そして、それは、元々、誘ってくれた杉山くんのお陰であり、色々な意味で楽しく、愉しませてもらったのだ。
あの夜は、もちろん杉山くんはわたしに一切、手出しはしなかった…
いや、出来なかったのだが。
おそらく、杉山くんはその夜のことを一瞬にして想い出し、そして想い返し、ドキドキと慌てている…
そんな感じの横顔をしていた。
そう、杉山くんはわたしが脚を絡めてからはわたしの方を、顔を、向けてきてはいないのである…
つまり、微妙に固まったままなのである。
よほど、このわたしからの再びの『絡み脚攻撃』が彼には衝撃を与えている様であった…
わたしはそんな杉山くんの様子がかわいくて堪らない。
そしてすっかりと、また、再び、油断していたのである…
「なんだぁ、聞いてなかったなぁ」
鈴木くんもツッコミを入れてくる。
「ほら、わたしが口止めしたのよ、いちおうね」
と、軽くフォローする。
「いいなぁ、でも、佐々木部長が焼き鳥屋さんなんてぇ…」
「もう、わたしはなんだってオーケーなのよ、それに、そんなお洒落なんかじゃないし…」
「そんな事ないですよぉ」
と、また、再び彼女はそのわたしのエグゼクティブ論を語り始めてきた。
だが、それは嫌味ではなくて、わたしへの褒め言葉、賛辞でもある訳だから決してイヤな気持ちにはならなかった…
そして彼女は元々の持ち前の明るさもあってか、楽しい酒宴となっていったのである。
そしてわたしや鈴木くんはそんな彼女の明るさと楽しさに笑い、飲み、食べていく…
だが杉山くんはやや、いつもより大人しくなっていたのだ。
それは…
もちろんわたしの『絡み脚攻撃』と、時折の『指先絡み攻撃』による撃沈のせいなのであるが…
「なんか、松山さんの明るさに押されちゃいましたぁ…」
の、ナイスな言葉で鈴木くんカップルには言い訳できたのである。
「じゃあ、そろそろお開きにしましょうか」
時刻も間もなく9時になる。
楽しい、あっという間の時間を過ごせた。
それはわたしには更に楽しく、愉しい時間であり、昼間の『三山蓮太郎』からの電話の嫌な想いや、彼との逢えない寂しさを紛らわせられた時間といえたのである…
そして、それは、元々、誘ってくれた杉山くんのお陰であり、色々な意味で楽しく、愉しませてもらったのだ。
