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シャイニーストッキング

第10章 絡まるストッキング9      美冴とゆかり

 157 もうひとつの意味

 そして、わたしのストッキングを穿くというもうひとつの意味…

 それは遡ること和哉から始まり、最愛の男であったゆうじにより与えられ、そしてカラダと心の奥底までに植え付けられた…
『ストッキングラブ』
 と、いうストッキングフェチの男達から感じる視線による心のの快感と、深いカラダの絶頂感からによるモノであった。

 ストッキングを穿けば、いや、いつも穿いていれば…
 ストッキングフェチである世の中のフェチな男達の視線をほぼ常に、集められるから。

 それに、そんな男達の視線が、わたし
に堪らない快感を与えてくれるから…
 そしてその視線からもたらされる快感の疼きによって、あの『黒い女』から覚醒をするきっかけが生まれたくらいなのであった。

 だからといって、今、現在は、やたらめったらに、そんな男達のフェチの視線を集めたい訳では決して無いのであるのだが…
 しかし穿くか、穿かないか、という選択の時には必ず、無意識に、いや、迷わずに、ストッキングを穿くという選択をしてしまうのである。
 
 そしてそれが心の奥底にまで深く侵み込み、時にはその『ストッキングラブ』という深層心理がわたしの心を乗っ取り、支配までしてきてしまう源ともなっているのだ。

 だが既に今はもう、その想いや、その深層心理に対して抗うつもりは無くなっており、逆に、この想いを上手く利用して、生きて行こうと決めていたのである。

 そして現実的にその想いにより男関係が上手くいき、そして深く、円滑になっているのであった…

 それは和哉であり…

 ゆうじであり…

 ついこの前のお世話になった大原浩一本部長であり…

 今、現在の最愛の男である武石健太なのである…

 そして、実は、その
『ストッキングラブ』という想いの指向と、嗜好と、思考は…

 実は、多分に…

 このゆかりさんの心の中にもその想いがあると、いや、ある筈であると、わたしは秘かに感じてはいるのだが…

 今は、まだ…
 それついては言葉には出せないでいたのである。

 だが、間違いなく確信があるのだ…





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