シャイニーストッキング
第12章 もつれるストッキング1 松下律子
46 律子の秘密(8)
すると山崎専務がキリッとした目付きに変わり、私を見つめ…
「そんな偉大な『経営の神様』の血脈を完全に受け継いでいるこの律子の後見人的な立場というモノは…
律子には少し失礼な物言いにはなってしまうが…
この日本のビジネス界の中ではまだ生きている、熱いサラブレッドの血脈でもあるのだよ…」
と、山崎専務が言ってきた。
「あ、は、はい」
私は、そんな山崎専務の言葉を聞き、背筋が伸びる思いがした。
「だからこその松本副社長と、私の今の立場もあり…」
山崎専務はそう少し宙を睨み…
「まだまだ、もう少し律子のサラブレッドの血脈のパワーを利用させて貰い、そして、私と松本副社長は更なる高見を目指していくんだ…
そして…」
すると今度は私を見つめ…
「そのサラブレッドの血脈が…
キミを選んだ…」
「えっ…」
「彼女は、いや、律子は、キミがいいと私に云ってきたんだよ…
そして…
私、律子、キミ、大原くんの利害は一致した…」
「あ、あっ…」
私はその山崎専務の言葉の意味、そして重さに…
言葉を失ってしまう。
だが…
一つだけ疑問が生じていた。
それは…
いくら律子が祖父である
『経営の神様』に溺愛され、その熱い血脈を受け継いでいるとしても…
ついこの前までは銀座のクラブのいちホステスであり、ビジネスシーンには全く関わっていない律子に果たしてそんな影響力があるのだろうか?
すると…
山崎専務はそんな私の疑問をすかさず読み取ったのだろう。
「大原くん…
会長の、あ、いや、『経営の神様』のDNAは生きているんだよ…」
そう云ってきたのだ。
「え、DNAですか?」
「あぁ、会長の純然たる遺伝子が…さ」
「遺伝子?」
「あぁ、ほら、まだ○○塾は健在だからな」
「あっ、そうか」
「あぁ…そう、まだまだ○○塾のメンバーはほぼ健在であり…
その主だったメンバーは、今や、日本経済の重鎮でもあるんだよ」
それに、本家本元の直系の娘は婿取りであり、その娘婿は凡庸な男であり、今や、会長の遺産である世界的な電器メーカーも、血脈が完全に断たれてしまっている…
「…となると、生きてくるのは…」
「あ、はい…律子の存在感か…」
「そう、だが、それも主だった○○塾メンバー存命中に限る…」
すると山崎専務がキリッとした目付きに変わり、私を見つめ…
「そんな偉大な『経営の神様』の血脈を完全に受け継いでいるこの律子の後見人的な立場というモノは…
律子には少し失礼な物言いにはなってしまうが…
この日本のビジネス界の中ではまだ生きている、熱いサラブレッドの血脈でもあるのだよ…」
と、山崎専務が言ってきた。
「あ、は、はい」
私は、そんな山崎専務の言葉を聞き、背筋が伸びる思いがした。
「だからこその松本副社長と、私の今の立場もあり…」
山崎専務はそう少し宙を睨み…
「まだまだ、もう少し律子のサラブレッドの血脈のパワーを利用させて貰い、そして、私と松本副社長は更なる高見を目指していくんだ…
そして…」
すると今度は私を見つめ…
「そのサラブレッドの血脈が…
キミを選んだ…」
「えっ…」
「彼女は、いや、律子は、キミがいいと私に云ってきたんだよ…
そして…
私、律子、キミ、大原くんの利害は一致した…」
「あ、あっ…」
私はその山崎専務の言葉の意味、そして重さに…
言葉を失ってしまう。
だが…
一つだけ疑問が生じていた。
それは…
いくら律子が祖父である
『経営の神様』に溺愛され、その熱い血脈を受け継いでいるとしても…
ついこの前までは銀座のクラブのいちホステスであり、ビジネスシーンには全く関わっていない律子に果たしてそんな影響力があるのだろうか?
すると…
山崎専務はそんな私の疑問をすかさず読み取ったのだろう。
「大原くん…
会長の、あ、いや、『経営の神様』のDNAは生きているんだよ…」
そう云ってきたのだ。
「え、DNAですか?」
「あぁ、会長の純然たる遺伝子が…さ」
「遺伝子?」
「あぁ、ほら、まだ○○塾は健在だからな」
「あっ、そうか」
「あぁ…そう、まだまだ○○塾のメンバーはほぼ健在であり…
その主だったメンバーは、今や、日本経済の重鎮でもあるんだよ」
それに、本家本元の直系の娘は婿取りであり、その娘婿は凡庸な男であり、今や、会長の遺産である世界的な電器メーカーも、血脈が完全に断たれてしまっている…
「…となると、生きてくるのは…」
「あ、はい…律子の存在感か…」
「そう、だが、それも主だった○○塾メンバー存命中に限る…」