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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 80 律子の想い(1)

「あ、あら、うふ…」
 わたしはパンツ一枚の姿になった彼、大原浩一常務の姿を見て、思わず笑みを漏らしてしまう。

「え?」

「うふ、お元気そうで…」
 彼の股間を見て、そう囁いた。

「あ、い、いや…」
 そう、彼はこの時点で、股間をギンギンに昂ぶらせていたのである。

「嬉しいですわ…」

 これは本音である…
 大好きな、愛している男がわたしを見てギンギンに勃っているのだ…
 女冥利に尽きる嬉しさである。

「じゃ、先に入ってるよ」
 そして彼はそう言い、恥ずかしそうな顔をしながら先にシャワールームに入る。

 ガチャ…
 と、ドアを閉め、直ぐにジャー…という、シャワーの水流の音が聞こえてきた。

 とりあえず、なんとかシャワーに入れる事になってまずはひと安心した…
 だって、今日は、本当に、いろんな意味で汗を掻いてしまったから。

 まずは本当に今日一日暑かったし…

 秘書としての初日の緊張の汗もあるし…

 一日中、最愛の彼と一緒に居るという昂ぶりの汗もあったし…

 そしてなにより、マンションに帰るや否やでの彼の熱い抱擁に…
 すっかり昂ぶり、揺れ、震え、濡らし、そして愉悦の汗も掻いてしまっていたから。

 たっぷりと、いつも以上に汗を掻いてしまっていたのだ…

 彼曰く…

 わたし自身が彼の匂い、体臭が大好きな様に、彼自身もわたしの匂い、体臭が大好きだと言ってはくれたのだが、正直、今日に限っては本気で恥ずかしかったから…
 なんとかシャワーを浴びる流れになって本当に良かったし、ホッとした。

 だがその為に…
『一緒に洗いっこしましょう』なんて言ってしまったのだが…
 正直、洗いっこなんて恥ずかしい。

 それよりもわたしは…

 あのギンギンの猛りを確認してしまったら…

 彼が欲しくて堪らない…

「うん」
 わたしは自らにそう言い、シャワールームのドアを開けて入る。

 そして向こう向きでお湯を浴びている彼の背中から…
 抱き着いていく。

「あ…」
 彼はビクっと震え、小さく声を漏らす。

 ジャーーー…

 お湯の飛沫が私達二人を濡らし、湯気が舞っている…

「り、律子…」

「あ…」
 彼は振り返り、名前を囁きながらきつく抱き締め、そしてキスを゙してくる。

 唇の隙間にシャワーのお湯が流れ込む…




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