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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 86 律子の魅惑(9)

 その事実は、つまり…
『私はいつからこんなに精力絶倫男になったのだろうか?』
 と、いう疑問が心の中湧き起こってきていたのだ。

 そしてそれを冷静に想い、考え、顧みると…

 それは…

 この律子という、妖艶で魅惑的で魅力的な存在が現れてからなのだ…
 こうして彼女の指先に身悶えしながらも、そう、一瞬の内に心の中で閃いてきたのである。

 そうなんだ…

 初めて律子を抱いたあの夜からなんだ…

 あの夜から律子の魅惑、魅力に魅せられ、惹かれ、魅了されてしまっているんだ。

 初めて抱いた銀座のクラブで酔い潰れた夜…

『夢の国』で過ごした夜…

 横浜での衝動的な夜…

 そして実家の田舎での夜…等々。

 その前後に『ゆかり』や『美冴』、そして田舎の元彼女達の『きよっぺ』や『ノン』という存在との逢瀬がある…
 と、今、この瞬間、そんな気がしてしまうのである。

 本命の彼女は勿論、佐々木ゆかりという、仕事上でも欠かせない、いや、最も大切なパートナーでもある彼女なのだが…
 この律子という存在が現れてからは、なぜか彼女が、心の中の柱になってしまっている様な気がしてきていたのだ。

 ま、まさか…

 そんなこと…

 だが、現実に、この目の前にいる律子に、私自身の心は彼女の魅惑的な魅力に完全に魅了され、惹かれ、心を揺らがせているといえるのである。

 そしてその証拠に…
 
「うぅ、わ、私だって、さっき挿入れて
そんなに余裕が無いんだからさぁ…」
 
 こんなに連日、連夜の様にセックスをしまくっているのに…
 律子の指先の愛撫如きに昂ぶってしまっていたのだ。

 逆に勃つ筈が無い位に、ヤリまくっているのに…
 激しく興奮し、昂ぶり、肉体的にも敏感に反応してしまっている。

 それは心から彼女の魅惑に魅了され、魅かれ、惹かれている証拠なのではないのか…
 と、私はこの昂ぶりと共に、複雑に心の騒めきを感じてもきていた。

 そ、そうなのか…

 私は、完全に律子に魅かれてしまっているのだろうか?…




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