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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 92 律子の魅惑(15)

「あら、もお、またにらめっこしてるぅ」
 と、不意に後ろから声がした。

「えっ、あっ」
 私はそんな律子の声に後ろを゙振り向くと…
 シャワー上りの律子が、いや、美しく、魅惑的な律子が、バスタオルを巻いて立っていた。

「もぉ、ウチに来るといつも『コッペ』とぉ、そうやってにらめっこしてるんですからぁ…」
 と、微笑見ながら言ってきた。

「え?、あ、『コッペ』って?」

『コッペ』とは、私の田舎での子供時代のあだ名である…

「うふ…
 そうなんですぅ、ソレに『コッペ』って名前を付けたの…」
 そう言ってくる。

「あ、いや、おい、それはぁ」

「あの子達の『コッペおじちゃん』が、あまりにも可愛かったからぁ…」
 満面の笑顔でそう言ってきた。

『コッペおじちゃん』 
 それはこの前のお盆休みに甥、姪っ子達が、私をそう呼んでいたのだ…
 そして律子が不意に私の田舎のプールに現れて、一諸に思いがけずに遊んだという出来事があったのだ…
(1036P〜参照)


「だからぁ、その『ダック』にぃ、思いがけずに『コッペ』って名前を付けたんですぅ」
 本当に嬉しそうな笑顔でそう言ってきた。

「おい、おい…」

「それにアナタはなんとなく『ダック』に似てらっしゃるからぁ…
 寂しい夜にいつも一緒に寝てるんですの…」
 その律子の言葉に、ドキッとときめいてしまう。

『寂しい夜に…』
 そう言った彼女の目の色に…
 魅惑の艶気を感じてしまった。

「あ、り、律子…」
 そして私は無意識に、彼女の腕を掴み…

「あ、ん…」
 グイッと引き寄せ、ベッドへと倒れ込む。

 その目の魅惑の艶気に私は、一瞬で引き込まれ、いや、魅せられ、心惹かれてしまったようであった…

「り、律子…」

「あ、ん、あ、アナタぁ…」
 そして私はキスをしていく。

 私は一瞬の内に、すっかりとこの律子の不思議な魅惑、魅力に…
 魅了され、魅かれ、惹かれ、昂ぶってしまっていた。

 この想いの昂ぶりは…

 権力欲…

 支配欲…

 征服欲…
 
 等々な邪の想いなんかでは無く…

 初めて抱いた時から感じていた律子の不思議な魅惑、魅力への…

 いや…

 愛、愛情なのだ…




 

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