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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 98 律子の想い(8)

「アナタの指が…感じるの…」

 わたしは彼の手を握り、見つめ、そう囁き、自ら…

 その彼の指先を股間へと導いていく…

「も、もっと……
 もっと…
 ぐちゃぐちゃに弄って欲しいの…」
 そしてそう囁く。

「あ、うん」
 すると導いた彼の指先が… 
 グリグリとクリトリスを弄ってきた。

「あっ、うっ、んん…」
 わたしは彼にしがみつく様に抱き付き、その指先の快感に身悶えをする。

「ビチャビチャで、コリコリしてるぞ」
 そして彼はそんないやらしい言葉をわたしに囁きながら…
 唇を、舌先を吸ってきた。

「あぅぅ……」

 その指先の弄りは堪らない快感である…

「ぁ、ぅ、ぅぅ…」
 痺れる様なクリトリスの快感が、ジンジンと子宮を疼かせてくる。

 そしてわたしはその快感に激しく身悶えをしながら、彼にしがみつく様に抱き付き…

「ぁ、はぁぁ……」

 唇を吸われながら…

「ぁぁぁ…」

 鼻腔にわたしにとっての媚薬ともいえる彼の甘い体臭が感じられ…
 カラダと心を震わせ、そして蕩けさせてきていた。

 あぁ、甘いわぁ…

 この甘い体臭…

 彼の甘い匂い…

 そして…

 パパの…匂い…

 亡くなった父親、パパの甘い匂いと同じ香り…

 そして…

 この甘い匂い、香り、体臭が…

 このわたしを狂わせる…

 そう、このパパの甘い体臭…

 彼、大原浩一の甘い体臭…

 パパと同じ甘い体臭、匂い、いや、香りが…

 わたしを狂わせる…


 そして…

 あの子の甘い…

 いや、パパと同じ香りが…

 あの頃のわたしを狂わせたんだ…
 
 

 

 

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