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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 105 律子の秘密(17)

 激しい雷鳴の轟音と共に停電になった恐怖に、慌てて優くんの部屋に逃げ込んで行ったわたしの目に飛び込んできたその衝撃の彼の姿は…

『キャアぁぁ…ぁぁ…ぁあ…

 え、ゆ、優くん…』

 それはまさかの姿であった…

『あっ、り、律っちゃん…』

 突然わたしが悲鳴を上げながら部屋に入ってきたわたしの姿に、驚いた声を出したその優くんの姿は…

 ベッドに横になって…

 下半身裸でベッドに横になり…

 わたしのピンク色の下着を、いや、ピンク色のパンティを手で握り締め、鼻先に押し付けている姿で…

『あ、あぁ、り、律っちゃん…』

 優くんは、突然入ってきたわたしの姿を呆然とした表情で見ながら…

 掠れた、絶望的な声を…

 いや、驚きの声を…

 いいえ、焦燥の声を呟いた。


『あっ、あ…ゆ、優くん…』

 真っ先にわたしの目には…

 優くんの下半身裸の股間が…
 
 いや…

 猛々しくそそり勃っている、とてもあの優くんには似つかわしくない…

 そしてわたし自身、初めて生で見る、男の…

 勃起したペニスが飛び込んできた。

 そして慌てて目を逸らすと…

 優くんが握り締めているピンク色の布地が、いえ、パンティに目が凝視してしまい…
 
『え、あ、そ、それ…』
 と、思わず呟いたその瞬間に…

 ガラガラッ、ドッ、ドドーンッ…

 部屋中を照らすかの様な稲光と、激しい震動を伴う雷鳴の轟音が響き渡り…

『キャアァァァっ』
 と、わたしは悲鳴を叫び…
 無意識に優くんに抱き付いていってしまったのだ。

 本当に雷鳴の轟音が怖かった…

 一瞬にして、余計な想い、動揺なんて吹き飛んでしまっていた…

 そしてわたしは…

 ベッド上で下半身裸で横になっている優くんに、上から抱き付いたカタチとなってしまったのだ…

『り、律っちゃん…』

 そしてまた再び…
 
 ガラガラ、ビシャーン、ゴロゴロ…

 と、激しい雷鳴と稲光が鳴り響いてきていた…


『ゆ、優くん…』

 わたしは恐怖で…
 優くんに抱き付き、いや、夢中にしがみついていく。

『り、律っちゃん…』

 その時、わたしは恐怖で目を瞑っていたのだが…

 何かが、唇に触れてきた…

 

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