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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 126 律子の秘密(38)

 あの時わたしは…

 禁断で背徳感の近親相姦という快感の深みにハマればハマる程に…

 そしてその快感の迷宮に深く陥ってしまったわたしには…

 快感の喘ぎ声を…

 甘美の声を…

 そう簡単に声に漏らす訳にはいかなかったのである。


「はぁぁ、あぁ、あ、アナタぁぁ…」

 わたしは彼、大原浩一常務の指先によるクリトリス弄りの快感にすっかり感じ、昂ぶり…

 そしてその快感の昂ぶりにより、あの過去の…

 約12年前の、あの頃の…

 禁断で背徳の義弟との近親相姦の快感の迷宮を心に蘇らせてしまい…

「ぁぁぁぁぁ………」
 小さくブルブルと昂ぶり、震えていた。

「そうだ、そうだよ律子…
 感じているなら声を出してもいいんだよ…」

「はぁ…ぁぁぁ…ぁ、アナタぁぁ…」
 
 わたしは…

 彼、最愛の大原浩一常務に抱かれると…

 瞬く間にあの頃の背徳感の迷宮が心に蘇ってしまい…

 昂ぶり…

 絶頂してしまうのだ。

 なぜならば…
 
 それは彼の、甘い体臭の香りが…

 最愛の亡き父親と同じ甘い体臭の香りが…

 そして禁断で背徳感の近親相姦の義弟である優くんの甘い体臭の香りが…

 甘い体臭という三人共通の香りが…

 過去から現在を結び、繋げてしまうから。

 そしてその香りが麻薬的な媚薬効果となり…

 更に激しくわたしの心を感じ、昂ぶらせ…

 そして…

 心の奥深くにしまった筈の迷宮が蘇ってしまい…

 狂い、惑わせてくるのだ。


「あぁ、や、やん、あぁぁ…」
 わたしは彼の指先によるクリトリス弄りに…

 瞬く間に昂ぶり…

 彼特有の甘い体臭に包まれながら絶頂感に逝ってしまい…

 そしてまた、過去の蘇った迷宮へと…

「はぁぁっくぅぅぅ……………」

 陥っていく。


 あの12年前にカラダと脳裏に刻み込まれた快感は…

 それ程に深かったのだ。


「はぁぁっくぅぅぅ…………………」

 

 

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