テキストサイズ

シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 129 律子の秘密(41)

 カラダの疼きが…

 いや、子宮の想いが初めて心を支配していく…

 わたしはこの夜をきっかけに…
 メスとして目醒め、覚醒してしまったのだ。


『り、律っちゃん』

『ゆ、優くん…』 
 わたし達はお互いを求め合う様な熱いキスを交わしていく。

 二人とも、当然、夕方のあのキスが初めてのキスであったのだが…

 不思議な事に…

 誰かに教わった訳でもないのに、スムーズに…

 情熱的に互いの舌を絡め合い、舌を吸い…

 そして、甘い唾液を交わし…

 心とカラダを゙昂ぶらせていった。

『はぁぁ…』

『あぁぁ…』

 優くんは、わたしに拒否される心配が無い事を察知しての…
 情熱的で大胆にキスをしてくる。

 そしてわたしは…
 そんな彼の唇を、舌を、すんなりと受け入れていた。

 もう拒否するという選択肢は皆目無かった…

 いや、思い浮かびもしなかった…

 ううん、いいえ…
 
 すっかりメスの本能の想いに支配されてしまい…

 求めていたのである。

 あの夕方の…

 あの強烈で、激しい快感が…

 まだ理解しきれてはいなかったが、無自覚の絶頂感が…

 欲しくて堪らなくて…

 カラダの奥深くを゙疼かせ、昂ぶらせ…

 求めていたのであった。

『はぁぁ、ゆ、優くん…
 こ、こんなに固く、熱くなってる…』
 そう呟きながら、指先で彼の熱く猛っている情熱の化身を握る。

『あっ、り、律っちゃん』
 優くんは小さく、ブルッと震えた。

『だ、出したい、射精したいんでしょう?』

 男はねぇ、射精したいのよ…

 射精しちゃえば落ち着くのよ…

 先輩方のあの声が、脳裏を゙巡ってくる。

『ど、どうしたい?
 どうすればいいの?…』
 わたしは優くんの耳元出囁く。

『あ、う、うん…
 な、舐めて欲しい…』
 すると優くんは恥ずかしそうに応えてきた。

『う、うん、わかったわ…
 でもね、よく分からないから…』

 教えてね…

 わたしはそう囁く。

 そしてこれが…

 この夜から約二年間…

 わたしが大学に進学をし、家を出て行くまで続き…

 心に深く刻み込まれてしまった…

 禁断で背徳の快感の近親相姦という、心のトラウマの始まりの…

 初めての…

 夜となる…





ストーリーメニュー

TOPTOPへ