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シャイニーストッキング

第12章 もつれるストッキング1   松下律子

 138 寝落ち…

「ふうぅ、あ…」

 そしてふと気づくと…
 まだ未射精な自らの怒張がすっかりと萎み、下を向いていた。

「ふ、ふふふ…」
 それを見て私は思わず笑ってしまう。

 そうだよ、そう…

 いくら未射精だろうとも、アレだけこの約三週間にヤリまくっていたんだから萎むのも無理は無いさ…

 いや、そもそもが勃つ事すら驚きなんだから…

「ふふふ…」

 ふと顔を上げると、律子に夢の国で買って上げた『ダック』のヌイグルミが、わたしを見つめていた…

「なぁ、そうだよな…」

 私はヤツにそう声を掛け…

 タバコを゙消し…

 そして寝落ちしている律子の隣に横になり…

「ふぅぅ…」

 私だって今日は疲れた…

 色々な事があまりにも突然過ぎだ…

 突然の常務就任…

 律子の秘書…

 そして律子のとんでもない素性、いや、ルーツ…

 今日の朝からの一日の全てが驚きの連続であった。


「ふ………ぅ…………ぅ…………」

 私は安堵の吐息を、いや、ため息を漏らし…

 律子の隣で横になり…

 いつの間にか…

 吸い込まれる様に寝落ちしてしまう。

「……ぅぅ……………………………」















 ブー、ブー、ブー、ブー……

「…………ん………ぁ……ぁぁ………………」

 突然…

 携帯電話のバイブレーションの震動音が響き…

 わたしの意識を還す…


 ふと枕元の時計に目を向けると…

 深夜、1時半を過ぎていた…

 佐々木ゆかりからの着信であった。


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