シャイニーストッキング
第12章 もつれるストッキング1 松下律子
172 絶対秘密
「こんな感じです…」
ゆかりが新規業務案件の進捗状況を説明してきた。
「あ、うん、予想よりもかなり順調じゃないか…
それに単価が遥かに高いなぁ…」
「はい、それは本当に杉山くんのお父様のお陰で…」
確かに、値切るどころか却って大丈夫なのか?と、心配してしまうような高い単価であったのだ。
「あ、あれか、バカ息子の為に…か?」
「はい、そうみたいで本当に助かってます」
「でも、他のテレビ局は?」
「なんか大丈夫みたいで…
あ、今日、午後イチで正式契約してきます」
「そうかぁ、それは良かった…
いや、すごい大成果だなぁ、これでキミの部長と準備室室長も万全だな」
「あ、まあ、そうかもしれませんが…」
「うん、だが、その反面…」
「もっと敵も増えるかなぁって…」
と、ゆかりは苦笑い、いや、余裕の笑みなのかもしれない…
を、浮かべてきた。
「いや、それが分かってるならば大丈夫だよ…
それに…」
そう私が言い掛けると…
「はい、アナタ、あ、いや、大原常務がいますもんね」
と、満面の笑顔で言ってきた。
そう、バックには私がいる…
そして本社主流派閥の山崎専務が…
それに…
もっと万全な…
日本経済界の血脈も…
「あ、うん、そうだな、大丈夫だよ」
だが、さすがにゆかりには律子の、いや、秘書の松下律子の存在感だけは…
絶対に言えない。
「よし、後は、今度は、私だ…」
「え?…」
「いや、この新規プロジェクトと並行して…
秘かにあの○△生命を立て直してやろうかなってさ…」
「あ、だから越前屋さんなんだ…」
「あぁ、うん、そう、彼女の人脈をさ…」
それに…
律子がいる…
そう、絶対に秘密の…
秘密の最終兵器の律子がいるから…
「新規プロジェクトと、そちらの立て直しも成功したら…」
「うん…ヤバいぞ…」
この日から…
いや、この時から…
私の心の中に完全に…
野心、野望という芽が…
芽吹いた…のだ。
「こんな感じです…」
ゆかりが新規業務案件の進捗状況を説明してきた。
「あ、うん、予想よりもかなり順調じゃないか…
それに単価が遥かに高いなぁ…」
「はい、それは本当に杉山くんのお父様のお陰で…」
確かに、値切るどころか却って大丈夫なのか?と、心配してしまうような高い単価であったのだ。
「あ、あれか、バカ息子の為に…か?」
「はい、そうみたいで本当に助かってます」
「でも、他のテレビ局は?」
「なんか大丈夫みたいで…
あ、今日、午後イチで正式契約してきます」
「そうかぁ、それは良かった…
いや、すごい大成果だなぁ、これでキミの部長と準備室室長も万全だな」
「あ、まあ、そうかもしれませんが…」
「うん、だが、その反面…」
「もっと敵も増えるかなぁって…」
と、ゆかりは苦笑い、いや、余裕の笑みなのかもしれない…
を、浮かべてきた。
「いや、それが分かってるならば大丈夫だよ…
それに…」
そう私が言い掛けると…
「はい、アナタ、あ、いや、大原常務がいますもんね」
と、満面の笑顔で言ってきた。
そう、バックには私がいる…
そして本社主流派閥の山崎専務が…
それに…
もっと万全な…
日本経済界の血脈も…
「あ、うん、そうだな、大丈夫だよ」
だが、さすがにゆかりには律子の、いや、秘書の松下律子の存在感だけは…
絶対に言えない。
「よし、後は、今度は、私だ…」
「え?…」
「いや、この新規プロジェクトと並行して…
秘かにあの○△生命を立て直してやろうかなってさ…」
「あ、だから越前屋さんなんだ…」
「あぁ、うん、そう、彼女の人脈をさ…」
それに…
律子がいる…
そう、絶対に秘密の…
秘密の最終兵器の律子がいるから…
「新規プロジェクトと、そちらの立て直しも成功したら…」
「うん…ヤバいぞ…」
この日から…
いや、この時から…
私の心の中に完全に…
野心、野望という芽が…
芽吹いた…のだ。