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シャイニーストッキング

第13章 もつれるストッキング2     佐々木ゆかり

 103 敦子の想い(40)

 わたしは抱かれれば抱かれる程に、そしてまゆみサマ以外という未知のビアンの快感の昂ぶりを感じれば感じる程に…
 心の中にはそんな矛盾の違和感が強くなってきたのであったのだ。

 その矛盾の違和感とは…

 基本的なビアンの関係はやはり、ノーマルな男女の関係と同じ様に男役であるタチ役…
 そして女役であるネコ役…
 つまりは攻め役と受け役という双方の関係でバランスを保つ傾向が強く、また、それが普通なのである。

 また、同性愛、ビアンの性嗜好、志向、指向、思考の殆どが…
 例えば純粋に同性が好きな場合と、異性愛を何かのきっかけで同性に求める場合のパターンがあるのだ。

 そしてその各自の想い、嗜好、指向のパターンの違いによって、自らのスタイル等もアピールするポイントとなるのであった…
 いや、なるらしい事をわたしはこの
『レズビアンバービビアン』でアルバイトをして初めて知ったのである。

 それはなぜならば今までのわたしは、そんな夜の営みに関しては、ほぼまゆみサマのリードに任せ、いわゆる完全受け身的な、つまりはネコ役的に愛されていたから…

 だが…

 だけど…

 こうしてまゆみサマという存在が無くなり、そしてその反動的にゆかりお姫さまという存在感が心の中で開放された時に…
 わたしの中に隠されていた、ビアンの嗜好、指向の本質が顔を出してきたのである。

 それは…


 

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