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シャイニーストッキング

第13章 もつれるストッキング2     佐々木ゆかり

 115  昂ぶる疼き(9)

 ピチャ、ピチャ、ピチャ…

 わたしと敦子の唇を貪り合う、淫らで湿った、いやらしい音が響いてくる。

 そして更に激しく、疼きが昂ぶってきていた…

「はあぁ、あ、敦子ぉ」

「ん、は、ぁ、ぁぁ、ひ、姫ぇ」

 ピチャ、ピチャ、ピチャ…

 わたしは一気に淫らなメスの衝動に駆られ、夢中になって敦子の舌を、舌先を、貪り、吸い、絡めていく。

 ドキドキドキドキ…

 ズキズキズキズキ…

 そして激しく疼きを昂ぶらせてしまう。

「ん、は、はぁん、んん…」

 すると今度はさっきまでの立場が逆転したかの様に、いや、つまりは攻めと受け…
 ビアン的にいえばタチとネコ役が逆転したかの様にわたしが一方的に唇を、舌を貪り吸い、敦子が完全に受けに回ったかの様になっていた。

 あぁ、敦子を感じさせたい、感じたい…
 わたしの心にそんなビアンのタチ役的な衝動が昂ぶり、湧いてきてくる。

 さっきはあんなに沢山イカされ、感じさせてもらったから、今度は…
 わたしはそんな想いの衝動に一気に駆られ、敦子の唇を吸いながら、抱き締め、自らを密着させ、膝を股間の隙間に忍ばせて、グイグイと押し付けていく。

「あ、ふん、ぁ、ぁぁ…ひ、姫ぇ…」

「あん、あ、敦子ぉ、あっちゃん、こ、今度はわたしが、わたしがぁ…」

 今度はわたしが沢山敦子、あっちゃんを感じさせたい…
 そんな想い、思考に覆われ、わたしは更にに膝をグイグイと押し、敦子を洗面台の壁へと押し付ける。

 ふと、視線の端に、わたしが敦子を攻め、押し付け、いや、愛している鏡に写る姿が入ってきた。

 あぁ、なんていやらしい姿なの…
 その淫靡な姿に更に心が、いや、疼きが昂ぶってくる。

 だが…

「あ、ん、んんっ」

「えっ、あっ、あん?」

 なぜか敦子が突然…
 わたしから逃れるかの様に身を捩り、唇から、そしてわたしの膝から離れたのだ。

「あんっ、んふぅぅっ」

「え、あ、な、なんでぇ?」
 わたしはいきなりの敦子のそんな逃げの動きに驚き、いや、狼狽えの声を漏らしてしまう。
 
 そして敦子はサッと離れ、洗面台の端に寄る。

 え、な、なんで?…

「あ、ひ、姫、ご、ごめんなさい、ち、違うの」
 
 すると呆然としているわたしに敦子がそう口を開いてきた…

「あ…ち、違う…の…」

 


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