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シャイニーストッキング

第14章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一

 14 青山という男

「うん、そうか、じゃ、まずは最初は誰から呼び戻せばいいと思う?」
 私は越前屋朋美に問うた。

「うーんそうですねぇ…
 まずは新潟支社の資産運用のスペシャリストでもある青山さんかなぁ?」

「ふむ、なるほどな、確かにそうかもな、まずは破綻寸前のここの資産を大至急にでも上向きにしてもらいたいしなぁ…」
 前常務は相当額を横領、私物化していた…

「はい、青山さんは、新潟支社に異動して僅か短期間でかなりの運用実績をすぐに上げましたし…
 逆に青山さんを飛ばしてすぐにこの本社の資産運用実績が傾いたくらいですから…」

「ほお、それはまた、凄いなぁ…」

「はい、本当に凄いんですよぉ…
 その当時、そんな流れは瞬く間に社内に噂で流れましたからぁ…」

「噂って?」

「青山さんの逆襲だってぇ…」
 と、笑いいながら話してきた。

「噂ではぁ、異動間際に本社が損する様な仕手戦の運用をワザと仕掛けていったって噂でしたからぁ」

「ほう?」
 それは興味深い話しである。

「でぇ、なんでその噂の信憑性が高まったかというとぉ…
 青山さんが異動した直後に、本社が大損、新潟支社単独がかなり利益を上げたっていう事実があったからなんですぅ…
 だからぁ、本社は慌ててその新潟支社の運用利益を横取りし、プラマイゼロの帳尻合わせをしたってぇ…」

 後に律子に調べさせると、その噂話しは事実であったのだ…

 

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