
シャイニーストッキング
第4章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長
77 美冴の想い ②
それって…
「そしてその衝撃が…
もしも、わたしが男だったら惚れてしまう…
と、いう想いを浮かばせてきたの…」
まるで、それは、まさかの告白じゃないか…
「そしてちょうどそのタイミングで…
そう、美冴さんが仕事をし始めて約二週間を過ぎた辺りの、4月後半に…」
ゆかりさんは一瞬ためる、息を呑む。
そして…
「彼が、彼が…」
「彼…」
わざと訊き返す。
「うん、そう、彼が、美冴さんの存在に、『黒い女』の存在に気づいたの…」
ついに、ついにゆかりさんはわたしに彼の、大原本部長の存在の事を言ってしまった、いや、話したかったのかもしれない。
わたしにはそんな感じに見えたのだ。
「彼、彼って…」
わたしは思わずゆかりさんの目を覗くように見つめ、訊き返す。
「彼…大原…」
そして、導いたのだ。
「う、うん、大原本部長…」
そんな事はとうに、いや、当時も既に気づいてはいたのだ、だから、わざとさり気なないフリをする。
「分かってたの…」
わたしは黙って頷いた。
「うん…もう2年になるの…」
「2年…」
えっ、そう、2年なんだ…
二人は2年も…
それはわたしには意外だった、なんとなくなのだが、1年未満な感じがしていたのである。
そう、一時期はゆかりさんとわたしはお互いに意識し合って見ていた時があった。
既にその時に二人の関係には気づいてはいたのだが、まさか、2年も付き合っていたとはわからなかったのだ。
そして、わたしは彼、大原本部長本人からもその事は訊いてはいなかった。
注意して見ていたのに、やはり男と女って意外にわからないものなんだわ…
それだけ、細心の注意を払って付き合っていたという事なのかもしれない。
「そう、その彼が、美冴さんの存在に気づいたの…」
そしてゆかりさんは更に話しを続けてくる。
「それは、わたしがあんな黒いから…」
「違うのっ、違うのよ」
「え、違うって」
「美冴さんを見る目が違うの、違ってたのよ…」
なぜかゆかりさんの話し方のテンションの昂ぶりが、興奮に近い感じになってきていた。
「違っていたの…最初は確かに『黒い女』と、皆と同じように面白おかしく見ていたのよ…」
だけど…
それって…
「そしてその衝撃が…
もしも、わたしが男だったら惚れてしまう…
と、いう想いを浮かばせてきたの…」
まるで、それは、まさかの告白じゃないか…
「そしてちょうどそのタイミングで…
そう、美冴さんが仕事をし始めて約二週間を過ぎた辺りの、4月後半に…」
ゆかりさんは一瞬ためる、息を呑む。
そして…
「彼が、彼が…」
「彼…」
わざと訊き返す。
「うん、そう、彼が、美冴さんの存在に、『黒い女』の存在に気づいたの…」
ついに、ついにゆかりさんはわたしに彼の、大原本部長の存在の事を言ってしまった、いや、話したかったのかもしれない。
わたしにはそんな感じに見えたのだ。
「彼、彼って…」
わたしは思わずゆかりさんの目を覗くように見つめ、訊き返す。
「彼…大原…」
そして、導いたのだ。
「う、うん、大原本部長…」
そんな事はとうに、いや、当時も既に気づいてはいたのだ、だから、わざとさり気なないフリをする。
「分かってたの…」
わたしは黙って頷いた。
「うん…もう2年になるの…」
「2年…」
えっ、そう、2年なんだ…
二人は2年も…
それはわたしには意外だった、なんとなくなのだが、1年未満な感じがしていたのである。
そう、一時期はゆかりさんとわたしはお互いに意識し合って見ていた時があった。
既にその時に二人の関係には気づいてはいたのだが、まさか、2年も付き合っていたとはわからなかったのだ。
そして、わたしは彼、大原本部長本人からもその事は訊いてはいなかった。
注意して見ていたのに、やはり男と女って意外にわからないものなんだわ…
それだけ、細心の注意を払って付き合っていたという事なのかもしれない。
「そう、その彼が、美冴さんの存在に気づいたの…」
そしてゆかりさんは更に話しを続けてくる。
「それは、わたしがあんな黒いから…」
「違うのっ、違うのよ」
「え、違うって」
「美冴さんを見る目が違うの、違ってたのよ…」
なぜかゆかりさんの話し方のテンションの昂ぶりが、興奮に近い感じになってきていた。
「違っていたの…最初は確かに『黒い女』と、皆と同じように面白おかしく見ていたのよ…」
だけど…
