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シャイニーストッキング

第4章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長

 81 心の迷宮 ①

 ついに、わたしは自律神経の暴走の疼きにより胸の昂ぶりだけではなく、子宮までもが疼き始めてしまった。
 そして突然、完全に、自らの思考をその子宮の疼きに支配されてしまい、淫靡な、淫らな、欲情のスイッチが入ってしまったのである。


 ドキ、ドキ、ドキ、ドキ、ドキ、ドキ…

 ズキ、ズキ、ズキ、ズキ、ズキ、ズキ…

 ああ、ダメだ、ヤバい…

 抑えが…

 抑えが効かない…


「ゆかりさんは、いや、ゆかりは、このわたしに、わたしに憧れたんでしょう…
 いや、憧れてるんでしょう…」

「えっ…」

「そうなんだよね…
 その目は…
 わたしのことを憧れてるのよね…
 いや、ゆかりは、わたしのことを好きなのよね…」

 だ、ダメだ、止まらない、止められない…

 心の想いが、今まで貯めていた想いが、この自律神経の暴走の疼きのせいで勝手に言葉になり、口から出てしまう…

 ドキ、ドキ、ドキ、ドキ、ドキ、ドキ…

 ズキ、ズキ、ズキ、ズキ、ズキ、ズキ…


「えっ、み、美冴さん…」
 ゆかりさんはこのわたしの突然の豹変した様子に戸惑いの顔を浮かべてくる。
 だが、その戸惑いの困惑気味な表情からもまた、妖しい魅力の美しさを感じてきていた。

「わたしにはわかるの…」
 だが、わたしは止まらないのだ。

 
 わたしは…

 わたしの心が…


 心の迷宮の中へと…

 堕ちていく…


 ああ、そう、その目よ…

 そう、ゆかりさんのその目は高校時代のわたしに憧れ、禁断の女同士の悪戯をし合った『きーちゃん』と、あの結婚していた約5年前の時代のファミレスでのパートで知り合い、僅かではあるが禁断の愛の関係を結んだ『和哉』の二人がわたしに向けていた、あの憧れの、憧憬の目と同じなのである。
 そしてあの二人はわたしを好きだったのだ、それは間違いはない。
 特に同性であった中学、高校時代の後輩の『きーちゃん』こと『貴恵』その彼女の目と、このゆかりさんの目の輝きは同じ輝きなのである。

「…わたしのこと…好きなんでしょう…」
 わたしはゆかりさんの目をじっと見つめる。

「えっ、そ、それは…」
 すると、そのやや高揚気味な美しい顔が、憧憬の輝きの目が、ふと変わってきたのだ。

 うん、えっ、なに…

 ゆかりさんの目が…

 目が、濡れてきた…




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