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シャイニーストッキング

第4章 絡まるストッキング3 大原本部長と佐々木ゆかり部長

 86 心の迷宮 ⑥

 ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ…

 ズキズキ、ズキズキ、ズキズキ…

 ああ、奪われたい…

 奪われたいかも…

 ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ…

 ズキズキ、ズキズキ、ズキズキ…

 したい…

 されたい…


「わたしを見ていたら、見ていて…」
 すると美冴さんがそう囁いてきたのだ。

「……見ていたら…」
 そしてわたしの目を見つめ、その目がこう語り掛けてくるようであった。

 憧れて…

 好きになって…

 抱かれたく…

 愛されてみたく…

 愛されてみたくなったんでしょう…


 ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ…

 ズキズキ、ズキズキ、ズキズキ…

 ああ、ヤバい、濡れてきた…

 
「あ…み、美冴さん…」
 思わず呟きが漏れてしまう。
 
 そしてわたしは美冴さんの美しい艶やかに濡れてきている唇から、目が離せなくなっていたのである。

 ああ、あの唇を…

 あの濡れた艶やかな唇を…

 唇が欲しい…

 ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ…

 ズキズキ、ズキズキ、ズキズキ…


 すると美冴さんは自らの脚を、わたしの脚に絡めてきた。

 わたしの脚は、美冴さんの脚から逃げなかった…
 いや、離れたくなかった…

 密着したくなっていた…
 
 ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ…

 ズキズキ、ズキズキ、ズキズキ…


「ゆ、ゆかり…」
 わたしを見つめながら囁いてくる、その美冴さんのハスキーな声に心が震えてしまう。
 そして、お互いの脚が絡まり、密着し、ストッキングのナイロン繊維が擦れ合う。

 そのナイロン繊維のザラザラ感が心地よく、更にわたしの子宮の欲情を刺激してくるのである…

 ドキドキ、ドキドキ、ドキドキ…

 ズキズキ、ズキズキ、ズキズキ…

 衝動が…

 疼きが…

 止まらない…

 だ、誰か…

 誰か、わたし達を…

 誰か、わたし達を止めて…

 わたし達は昂ぶりの迷宮に堕ちていく…








 ブー、ブー、ブー、ブー…

 その時、わたしの携帯電話が着信した…










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