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シャイニーストッキング

第5章 絡まるストッキング4 和哉と美冴1

 78 5年前、あれから…(64)

 もう、わたしには…

 わたしには、和哉しかいない…

 和哉しかいなくなってしまった…

 そしてわたしは指先で、和哉自身をジーンズのチャックから引っ張り出した。

 ブルンッ…
 まるでそんな音がするような勢いで和哉のペニスが反り返り、きついジーンズの股間から解放される。
 わたしはその脈打ち、震えるペニスの亀頭部分を指先で軽く触れていく。

 ビクンッ、ビク、ビク…
 この指先の感触に反応し、熱いペニスは小刻みに震えている。

 わたしは横目でチラリと和哉の顔を覗くと彼はうっとりとした目でスクリーンを観ている、いや、スクリーンに向いているだけなのかもしれない。

「…………」

「…………」

 私達はお互いに無言であり、指先以外は固まったかのようにノーリアクションであった。
 それはそうなのだ、だってここは映画館の座席なのだから、そして前後左右には他のお客様も存在しているのだから。
 わたしはそんな背徳感に興奮し、そして嫌な事を忘れ、和哉を、彼のペニスに、全ての想いを集中させていく。

 だが、無言でノーリアクションなのだが、互いの指先の感触と愛撫と、快感の身悶えとペニスの震えにより、わたし達は会話をしていくのである。

 わたしは人差し指と中指の二本で亀頭を先から溢れている液を使って濡らし、ゆっくりと撫でていく。

 どう、気持ちいいの…

 すると、ペニスはビクンッと大きく震え

 気持ちいいです…

 と、答えてくる。

 そしてスカートの中に侵入っている和哉の太腿に触れている手に熱が籠もり

 もっと撫で回して欲しい…

 と、伝えてくるようであるのだ。

 そしてわたしは

 わかったわ、もっとしてあげる…

 と、更に亀頭部分を撫で回していくのである。


「…………」

「…………」

 前後左右に他のお客様がいるのだ、決して喘ぎ声は漏らせない。
 だから和哉は喘ぎ声の代わりに自らのペニスを、その感度に応じて、ピクピクと、そしてビクビクと震わせながら答えてくるのである。

 わたしのそんな指先の愛撫に、かなり和哉は昂ぶってきていた。

 ピクピクはビクビクに変わり、そして

 ビクッ、ビクッ、ビクッ…

 と、徐々に震えが大きくなってきていたのである。




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