
シャイニーストッキング
第5章 絡まるストッキング4 和哉と美冴1
86 5年前、あれから…(72)
今夜で…
これで、わたしと和哉との禁断の、背徳な、心震える、蕩けるような関係は、終わりを告げるのである。
わたしが今夜で終わりにしたのだ…
和哉はそのまま、今夜のわたしの涙のことやこの淫らに淫れたわたしの様子についても何も聞かずに沈黙をしてくれ、そのまま黙ってわたしを抱いて寝てくれたのだ。
そして二人で朝を迎えた。
今までのわたし達の逢瀬は決して泊まるという事はしなかった。
それは和哉が17歳の高校生であるという事のわたしなりの配慮であり、そしてわたしはまかりなりにも人妻であったからである。
例え家庭内別居をしていようが、旦那が実家に帰って戻って来なくたって、昨日までのわたしの心の中には、離婚、という思いや文字は全く存在していなかった。
実際、かなり心の中では和哉に対する想いが昏倒していても、あくまでも和哉とは甘い、背徳の、禁断の関係であり、必ず終わりを迎える事なのだ…
と、思っていた。
全く、離婚については考えてはいなかったのである。
そのかわりにわたしは、旦那のひと言さえあれば後ろ髪引かれる想いはあっても、すぐに和哉との関係には終止符を打ち、パートを辞めようとさえ思っていた。
だから和哉には携帯電話の番号は教えてはあったのだが、自宅マンションについてはヒントさえも教えてはいなかったのである。
携帯電話番号はいざとなったら解約すればいい事であったし、黙ってパートさえ辞めてしまえばいつでもスッキリと終わりにできるようにはちゃんと逃げ道を作っておいてはいたのであった。
だが…
だが、突然、離婚させられたのだ…
だから、もうそんな逃げ道は全く必要無くなってしまったのである。
そしてそれは逃げ道ではなかったのだ、逆に、和哉の思いやりと、優しさに、わたしの崩壊寸前であった心は助けてもらったのである。
もし仮に、和哉という存在がいなかったならば、一体昨夜のわたしはどうなっていたのであろうか…
いや、あのお盆休み中の期間中に自宅マンションに夜ずっと一人でいたならば、一体どうなっていたのであろうか…
わたしの中で家庭内別居中の旦那との対極に和哉という存在を置いていたから、わたしの心のバランスが保たれていたのであろうと思われたのだ。
今夜で…
これで、わたしと和哉との禁断の、背徳な、心震える、蕩けるような関係は、終わりを告げるのである。
わたしが今夜で終わりにしたのだ…
和哉はそのまま、今夜のわたしの涙のことやこの淫らに淫れたわたしの様子についても何も聞かずに沈黙をしてくれ、そのまま黙ってわたしを抱いて寝てくれたのだ。
そして二人で朝を迎えた。
今までのわたし達の逢瀬は決して泊まるという事はしなかった。
それは和哉が17歳の高校生であるという事のわたしなりの配慮であり、そしてわたしはまかりなりにも人妻であったからである。
例え家庭内別居をしていようが、旦那が実家に帰って戻って来なくたって、昨日までのわたしの心の中には、離婚、という思いや文字は全く存在していなかった。
実際、かなり心の中では和哉に対する想いが昏倒していても、あくまでも和哉とは甘い、背徳の、禁断の関係であり、必ず終わりを迎える事なのだ…
と、思っていた。
全く、離婚については考えてはいなかったのである。
そのかわりにわたしは、旦那のひと言さえあれば後ろ髪引かれる想いはあっても、すぐに和哉との関係には終止符を打ち、パートを辞めようとさえ思っていた。
だから和哉には携帯電話の番号は教えてはあったのだが、自宅マンションについてはヒントさえも教えてはいなかったのである。
携帯電話番号はいざとなったら解約すればいい事であったし、黙ってパートさえ辞めてしまえばいつでもスッキリと終わりにできるようにはちゃんと逃げ道を作っておいてはいたのであった。
だが…
だが、突然、離婚させられたのだ…
だから、もうそんな逃げ道は全く必要無くなってしまったのである。
そしてそれは逃げ道ではなかったのだ、逆に、和哉の思いやりと、優しさに、わたしの崩壊寸前であった心は助けてもらったのである。
もし仮に、和哉という存在がいなかったならば、一体昨夜のわたしはどうなっていたのであろうか…
いや、あのお盆休み中の期間中に自宅マンションに夜ずっと一人でいたならば、一体どうなっていたのであろうか…
わたしの中で家庭内別居中の旦那との対極に和哉という存在を置いていたから、わたしの心のバランスが保たれていたのであろうと思われたのだ。
