
シャイニーストッキング
第6章 絡まるストッキング5 和哉と健太
10 重い想い
「健太さん、お待たせ…」
俺と蒼井美冴さんの二人は会社が西新宿の都庁近くにあるという事で、新宿西口で待ち合わせをしたのである。
「いえ、俺も今着いたところですよ」
えっ…
すると美冴さんは、なんと、俺の腕に自らの腕を絡めてきたのである。
「あ、え…」
俺は一気に動揺してしまう。
「あ、ごめん、ダメだったかな…」
なんという甘い囁きなんだ…
「い、いや、全然、ダメじゃないっす」
その彼女の微笑が、女神の微笑に見える。
「お腹空いたぁ…」
もうその言葉で俺はお腹いっぱいになってしまったのだ。
これは…
この腕は…
もう俺に心を許してくれる、くれた…
という意味なのか。
思わず美冴さんを見つめてしまう。
「えっ、なに…」
「い、いや、何でもないです」
確かに、一昨夜、6日の夜に愛し合ったのだが、あの時は、いや、昨日もそうだが美冴さんはなんとなくよそよそしかった感じがしていた。
そしてそのよそよそしさに少しの不安さえ感じていたのだ。
ましてや、昨夜はゆかり姫と出掛けてしまい、取り繕暇もなかったから、まさかのこんな展開になろうとは夢にも思ってなかったのである。
そうか、よしっ…
だが、この美冴さんの様子、態度、笑顔で一抹の不安は消し飛んだのだ。
これからはこの美冴さんに似合う、釣り合う男として、いや、男になるのだ。
そして俺達二人は近くのビストロに入った。
「お疲れさま…」
そして、とりあえずグラスのカリフォルニア赤ワインで乾杯をする。
「なんか美冴さん今朝寝不足気味な顔してませんでしたか」
「あら、やっぱりバレちゃってたかぁ…」
「昨夜はゆかり先輩と盛り上ったんですね」
「うん、そうなのよ…」
で、すっかり遅くなっちゃってさ…
そう美冴さんは話してくれた。
「そんなに盛り上がったんですか、何の話ししたんですか」
「それは…秘密よ、言えないわ…」
「マジすかぁ…」
「うん、マジっす…」
今夜は美冴さんも上機嫌らしく、話しが盛り上がる。
ただ、俺には一つだけ、心に重いモノが漂っていたのであった…
それは明後日、つまり10日から13日までの二泊三日の例の彼女との京都旅行の事であったのだ。
「健太さん、お待たせ…」
俺と蒼井美冴さんの二人は会社が西新宿の都庁近くにあるという事で、新宿西口で待ち合わせをしたのである。
「いえ、俺も今着いたところですよ」
えっ…
すると美冴さんは、なんと、俺の腕に自らの腕を絡めてきたのである。
「あ、え…」
俺は一気に動揺してしまう。
「あ、ごめん、ダメだったかな…」
なんという甘い囁きなんだ…
「い、いや、全然、ダメじゃないっす」
その彼女の微笑が、女神の微笑に見える。
「お腹空いたぁ…」
もうその言葉で俺はお腹いっぱいになってしまったのだ。
これは…
この腕は…
もう俺に心を許してくれる、くれた…
という意味なのか。
思わず美冴さんを見つめてしまう。
「えっ、なに…」
「い、いや、何でもないです」
確かに、一昨夜、6日の夜に愛し合ったのだが、あの時は、いや、昨日もそうだが美冴さんはなんとなくよそよそしかった感じがしていた。
そしてそのよそよそしさに少しの不安さえ感じていたのだ。
ましてや、昨夜はゆかり姫と出掛けてしまい、取り繕暇もなかったから、まさかのこんな展開になろうとは夢にも思ってなかったのである。
そうか、よしっ…
だが、この美冴さんの様子、態度、笑顔で一抹の不安は消し飛んだのだ。
これからはこの美冴さんに似合う、釣り合う男として、いや、男になるのだ。
そして俺達二人は近くのビストロに入った。
「お疲れさま…」
そして、とりあえずグラスのカリフォルニア赤ワインで乾杯をする。
「なんか美冴さん今朝寝不足気味な顔してませんでしたか」
「あら、やっぱりバレちゃってたかぁ…」
「昨夜はゆかり先輩と盛り上ったんですね」
「うん、そうなのよ…」
で、すっかり遅くなっちゃってさ…
そう美冴さんは話してくれた。
「そんなに盛り上がったんですか、何の話ししたんですか」
「それは…秘密よ、言えないわ…」
「マジすかぁ…」
「うん、マジっす…」
今夜は美冴さんも上機嫌らしく、話しが盛り上がる。
ただ、俺には一つだけ、心に重いモノが漂っていたのであった…
それは明後日、つまり10日から13日までの二泊三日の例の彼女との京都旅行の事であったのだ。
