
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング6 和哉と美冴2
33 心の重し
私立高校の教師なんて最高じゃないか…
「そ、そうなんだ…」
わたしはそう呟いた。
「よくよくちゃんと考えると、最初の人生の岐路の選択なんですよね…」
まるで他人事の様に云ってきた。
「ま、まあ、そうかも…」
「でも本当に昨日迄は、美冴さんを捜す想いでいっぱいだったんで何も希望も、夢も無かったんです…でも…」
「でも…」
「はい、ついに美冴さんと再会を果たせると昨夜思った瞬間から、この選択の想いの焦燥感が急に湧いてきたんです…」
「急に…」
「はい…
多分、再会できる安心感が、心の重しを外したんだと…思うんです」
「心の重し…」
「はい、まずは美冴さんを捜すんだ…
この想いが常に心にあって色々と抑えていたから…」
再び胸が痛んだ、そして少し罪悪感も浮かんできたのだ。
わたしを捜す為のこの駒澤大学の大学生活だったからか…
「そういえば、サークル活動なんかは…」
「勿論、入ろうとも思わなかった…」
「そ、そうか…」
「はい、基本的には大学通って、ファミレスでバイトする日々の繰り返しでした…
いつかこのファミレスに来店するんじゃないかって…」
「そうか…」
罪悪感である…
「あ、でも、それが全てではないですよ…
勿論、ファミレスのバイトは生活の為でもあったけれども楽しくて好きだったし、それに少しは大学の友達もいますよ…」
それは良かった…
と、心から思った。
「美冴さん捜しに全てを懸けていた訳では決して無いですから…」
余り説得力はなかったが、少しだけホッとする。
「ただ、まだ将来の事は考えられなかったんです…
そして春先から、夏休み迄は美冴さん捜しをしようって思っていたから余計に何も考えなかったんです…
いや、考えないようにしていたんですよ…」
考えないようにしていた…か
「本当に、わたしが決めていいの…」
どうやら責任は、わたしに半分以上はある様な気がしてきていたのである。
「はい、いいです、決めてください…
逆に、これが最初で最後の望みになるのかも…」
和哉は自虐気味に笑みを浮かべる。
「そうかぁ…」
責任重大ではある、だが、答えは既に決まっていたのだ、それは勿論…
「じゃあ、教職の道に進んで欲しいなぁ…
和哉先生、いや、高校教師の
奥山和哉先生の姿が見たいかなぁ…」
私立高校の教師なんて最高じゃないか…
「そ、そうなんだ…」
わたしはそう呟いた。
「よくよくちゃんと考えると、最初の人生の岐路の選択なんですよね…」
まるで他人事の様に云ってきた。
「ま、まあ、そうかも…」
「でも本当に昨日迄は、美冴さんを捜す想いでいっぱいだったんで何も希望も、夢も無かったんです…でも…」
「でも…」
「はい、ついに美冴さんと再会を果たせると昨夜思った瞬間から、この選択の想いの焦燥感が急に湧いてきたんです…」
「急に…」
「はい…
多分、再会できる安心感が、心の重しを外したんだと…思うんです」
「心の重し…」
「はい、まずは美冴さんを捜すんだ…
この想いが常に心にあって色々と抑えていたから…」
再び胸が痛んだ、そして少し罪悪感も浮かんできたのだ。
わたしを捜す為のこの駒澤大学の大学生活だったからか…
「そういえば、サークル活動なんかは…」
「勿論、入ろうとも思わなかった…」
「そ、そうか…」
「はい、基本的には大学通って、ファミレスでバイトする日々の繰り返しでした…
いつかこのファミレスに来店するんじゃないかって…」
「そうか…」
罪悪感である…
「あ、でも、それが全てではないですよ…
勿論、ファミレスのバイトは生活の為でもあったけれども楽しくて好きだったし、それに少しは大学の友達もいますよ…」
それは良かった…
と、心から思った。
「美冴さん捜しに全てを懸けていた訳では決して無いですから…」
余り説得力はなかったが、少しだけホッとする。
「ただ、まだ将来の事は考えられなかったんです…
そして春先から、夏休み迄は美冴さん捜しをしようって思っていたから余計に何も考えなかったんです…
いや、考えないようにしていたんですよ…」
考えないようにしていた…か
「本当に、わたしが決めていいの…」
どうやら責任は、わたしに半分以上はある様な気がしてきていたのである。
「はい、いいです、決めてください…
逆に、これが最初で最後の望みになるのかも…」
和哉は自虐気味に笑みを浮かべる。
「そうかぁ…」
責任重大ではある、だが、答えは既に決まっていたのだ、それは勿論…
「じゃあ、教職の道に進んで欲しいなぁ…
和哉先生、いや、高校教師の
奥山和哉先生の姿が見たいかなぁ…」
