
シャイニーストッキング
第8章 絡まるストッキング7 本部長大原浩一
51 甘い体臭
きよっぺは私に押し倒されたカタチでベッドの上に仰向けになっていた。
そして私はその上に馬乗り状態で跨がり、彼女を見下ろす。
「や、そんなに見つめないで…」
と、恥ずかしそうに呟き、顔を横に向けた。
そんな仕草に、再び昂ぶりが増してくる。
「こんなオバさんの顔、そんなに見ないでよ」
「オバさん?…、そんな事ないさ、変わらないよ」
「いや、嘘、それはウソ…
もうすっかりオバさんだから…」
だが、本当に、そうは思ってはいなかった。
確かに最後に顔を見かけたのは20年前の彼女が22歳の時ではあった。
だが、今夜、再会した瞬間に、想像以上に老けていない事に逆に驚いたくらいなのである。
確かに、あの頃からは老けた、いや、誰だって老けるのだ、だが、その老け方が美しいんだ…
綺麗な老け方なんだ…
一見、シワもないし、たるみも、シミも見えないし感じない、そして顔には張りもある…
「変わってないよ…」
思わずそう呟いた。
「もお、イヤ、そんなに見ないでよ」
「それよりオレの方が…」
思わずそうも漏らす。
「ううん、コッペは全然変わっていないわ、さっきも見た瞬間にすぐに分かったし…」
「そんな事ないさ、すっかりオジさんさ…」
「そんな事ないわよ」
「ふ、止めよう、まるで傷の舐め合いみたいじゃないか」
と、笑いながら言ったのである。
「ふふ、あら、本当ね…
でも、間違いないのは確実に20年が過ぎてるって事よね…」
そう彼女はしみじみと呟き、そしてスッと上半身を起こし、私に抱き付き、顔を胸元に寄せてきたのだ。
「はぁぁ、でもこの匂い、このコッペの甘い香りは…全然変わっていないわぁ…」
そしてなんと、そう呟きながら、スーっと思い切り息を吸ってきたのである。
「ふうぅ、甘いわ、全然変わらない…」
鼻をひくひくさせながら言ってきたのだ。
「おい、止めろよっ」
思わずそう言った。
「わたしさぁ、昔から、あの頃からコッペのこの甘い匂いが大好きだったの」
彼女はそう言いながら、再び胸元に顔を埋めてきた。
「はあぁ、いい匂い…」
「お、おい…」
あ…
しかし、その時、急に律子の顔が浮かんできたのである。
そうだ…
律子だ…
この前の横浜の夜に律子もそう呟き、私の匂いに酔い痴れていた…
きよっぺは私に押し倒されたカタチでベッドの上に仰向けになっていた。
そして私はその上に馬乗り状態で跨がり、彼女を見下ろす。
「や、そんなに見つめないで…」
と、恥ずかしそうに呟き、顔を横に向けた。
そんな仕草に、再び昂ぶりが増してくる。
「こんなオバさんの顔、そんなに見ないでよ」
「オバさん?…、そんな事ないさ、変わらないよ」
「いや、嘘、それはウソ…
もうすっかりオバさんだから…」
だが、本当に、そうは思ってはいなかった。
確かに最後に顔を見かけたのは20年前の彼女が22歳の時ではあった。
だが、今夜、再会した瞬間に、想像以上に老けていない事に逆に驚いたくらいなのである。
確かに、あの頃からは老けた、いや、誰だって老けるのだ、だが、その老け方が美しいんだ…
綺麗な老け方なんだ…
一見、シワもないし、たるみも、シミも見えないし感じない、そして顔には張りもある…
「変わってないよ…」
思わずそう呟いた。
「もお、イヤ、そんなに見ないでよ」
「それよりオレの方が…」
思わずそうも漏らす。
「ううん、コッペは全然変わっていないわ、さっきも見た瞬間にすぐに分かったし…」
「そんな事ないさ、すっかりオジさんさ…」
「そんな事ないわよ」
「ふ、止めよう、まるで傷の舐め合いみたいじゃないか」
と、笑いながら言ったのである。
「ふふ、あら、本当ね…
でも、間違いないのは確実に20年が過ぎてるって事よね…」
そう彼女はしみじみと呟き、そしてスッと上半身を起こし、私に抱き付き、顔を胸元に寄せてきたのだ。
「はぁぁ、でもこの匂い、このコッペの甘い香りは…全然変わっていないわぁ…」
そしてなんと、そう呟きながら、スーっと思い切り息を吸ってきたのである。
「ふうぅ、甘いわ、全然変わらない…」
鼻をひくひくさせながら言ってきたのだ。
「おい、止めろよっ」
思わずそう言った。
「わたしさぁ、昔から、あの頃からコッペのこの甘い匂いが大好きだったの」
彼女はそう言いながら、再び胸元に顔を埋めてきた。
「はあぁ、いい匂い…」
「お、おい…」
あ…
しかし、その時、急に律子の顔が浮かんできたのである。
そうだ…
律子だ…
この前の横浜の夜に律子もそう呟き、私の匂いに酔い痴れていた…
