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シャイニーストッキング

第8章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一

 57 押さえる口元の手

「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 青春の心残りの忘れモノであるこのきよっぺと一つになるという事を完璧に完遂する為に、お互いの快感を昂ぶらせ、唯一彼女とは未体験であったオスの征服感という絶頂感へ向けて私は必死に腰を打ち込んでいく。

「は…ひ…うぅ……ふ…」
 相変わらず口元を手で押さえ必死に喘ぎ声を堪えている、だが、私の腰周りに絡めている両脚の力が籠もり、彼女の快感の昂ぶりを私に伝えてきていた。

 そんな、今更そこまで声を、殺さなくても…
 快感に痺れ、昂ぶる思考の中で彼女のそんな様子を見て想いながら、更なる快感、絶頂感へ向けて必死に腰を打ち付けていく。

 あっ…その時であった。

 あっ、律子…

 律子…だ…

 両手で口元を押さえ喘ぎ声を押し殺す仕草…
 律子もしていた、いや、している…
 私の脳裏は一気に律子の、このきよっぺと同じ仕草の姿が浮かび上がり、いっぱいになってしまう。

 そうだ、律子だ…

 律子もする…

 快感に震え、揺らいでいる心が浮かんだ律子の姿によりザワザワと騒めきをも感じてきていた。
 しかし私は快感で射精感への限界を感じていたのだ。

 ああ、そうなのか…

 律子もまたこのきよっぺと同じ様な、背徳感や罪悪感を感じて喘ぎ声を押し殺していたのか…

 そんな体験が過去にあったのか…
 私は快感に痺れながら脳裏の隅でそう考え、想う、だが迫り来る射精感の昂ぶりによりそんな律子の姿は脳裏から消えた。

「あっ、ふっ、き、きよっぺっ…」

 ギシッ、ギシッ、ギシッ、ギシッ…

 昂ぶる射精の絶頂感へ向けて、私は喘ぎ、ラストへのピッチを上げる。
 堪らない射精感が奥から湧き起こってきていた。

 ああ、これで、これで想いが遂げられる…

 ようやく、心残りの忘れモノを拾えるんだ…

「ああっ、きよっぺっ」
 必死に腰を打ち付け、快感の叫びを上げる。

 ギシッ、ギッ、ギッ、ギッ、ギッ…

「は、ふ、こ、コッペぇ…」
 彼女も感極まった声を上げた。

「あ…ふっ、な、中で、中でっ…」

 えっ…

 えっ、中でっ…

 中でって…

 いいのか…
 彼女の目を見る。

 すると彼女の目が…

 中で出して…

 射精して…

 と、云ってきたのだ。

 まさか…





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