
シャイニーストッキング
第8章 絡まるストッキング7 本部長大原浩一
72 核心…
『昔のお友達かぁ…
なんかぁ、いいなぁ…』
と、ゆかりはしみじみと呟いてきた。
『ほらぁ、わたし、都内の生まれ育ちなんで、田舎とか無いんですよねぇ…
両親も二人とも東京人だし…』
「うん、そうだったな」
ゆかりが生まれ育ちが東京なのは訊いて知っていた。
『いいなぁ、昔の懐かしいお友達かぁ…』
だが…
その友達にこだわった言い方には、なんとなく違和感を感じてしまう。
やはり、裏があるのか?…
『不謹慎ですけど…
お母さまも大丈夫みたいだし、今夜とかぁ、明日とかはそんな懐かしいお友達とお過ごしになったらいいんじゃないですか…』
いや、被害妄想であったか…
「あ、う、うん、そうだな…
それもいいかもなぁ…」
と、私は精一杯のウソをついた。
『もうご法事の段取りは?…』
「ああ、弟が実家を継いでいるから、全部やってくれているんだ」
『だったらぁいいじゃないですかぁ…
プチ同窓会なんて…』
と、明るく言ってくれたのだ。
この言葉で、そしてここで初めて、私のドキドキはようやく落ち着き、鎮んできたのである。
「そうか、それもいいかもなぁ…」
と、私もそんなゆかりの言葉の調子に合わせて、やや明るく返した。
しかし、再び、小さな罪悪感が浮かんでくる…
だが、やっぱり私は甘かったのだ…
『でもぉダメですからねっ』
突然、ゆかりは語気を強めに言ってきた。
「えっ…」
再びドキッとする。
『あまりにも羽目を外し過ぎて…
懐かし過ぎる昔の元カノとかと、焼けぼっくいに…
なんてことはダメですからねっ』
と、そう、突然、核心に触れてきたのである。
「あっ、う、うん…」
ドキドキドキドキ…
心臓が…破裂しそうなくらいに急激に高鳴ってきた。
やっぱり…
本当は…
全部分かってるんじゃないのか?…
背中と脇の下にイヤな汗が滲んできていた。
『昔のお友達かぁ…
なんかぁ、いいなぁ…』
と、ゆかりはしみじみと呟いてきた。
『ほらぁ、わたし、都内の生まれ育ちなんで、田舎とか無いんですよねぇ…
両親も二人とも東京人だし…』
「うん、そうだったな」
ゆかりが生まれ育ちが東京なのは訊いて知っていた。
『いいなぁ、昔の懐かしいお友達かぁ…』
だが…
その友達にこだわった言い方には、なんとなく違和感を感じてしまう。
やはり、裏があるのか?…
『不謹慎ですけど…
お母さまも大丈夫みたいだし、今夜とかぁ、明日とかはそんな懐かしいお友達とお過ごしになったらいいんじゃないですか…』
いや、被害妄想であったか…
「あ、う、うん、そうだな…
それもいいかもなぁ…」
と、私は精一杯のウソをついた。
『もうご法事の段取りは?…』
「ああ、弟が実家を継いでいるから、全部やってくれているんだ」
『だったらぁいいじゃないですかぁ…
プチ同窓会なんて…』
と、明るく言ってくれたのだ。
この言葉で、そしてここで初めて、私のドキドキはようやく落ち着き、鎮んできたのである。
「そうか、それもいいかもなぁ…」
と、私もそんなゆかりの言葉の調子に合わせて、やや明るく返した。
しかし、再び、小さな罪悪感が浮かんでくる…
だが、やっぱり私は甘かったのだ…
『でもぉダメですからねっ』
突然、ゆかりは語気を強めに言ってきた。
「えっ…」
再びドキッとする。
『あまりにも羽目を外し過ぎて…
懐かし過ぎる昔の元カノとかと、焼けぼっくいに…
なんてことはダメですからねっ』
と、そう、突然、核心に触れてきたのである。
「あっ、う、うん…」
ドキドキドキドキ…
心臓が…破裂しそうなくらいに急激に高鳴ってきた。
やっぱり…
本当は…
全部分かってるんじゃないのか?…
背中と脇の下にイヤな汗が滲んできていた。
