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シャイニーストッキング

第8章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一

 121 そして今夜…⑥

 私はゆっくりと腰を動かしながら、少しだけ彼女のカラダをずらし、左脚を開き気味にした。

 すると、スッときよっぺの手が股間に入ってきて、なんと、自らの指先でクリトリスに触れてきたのである。

 えっ…

 これは…

 これも…

 これも、律子と同じだ…

 そう、挿入れてる最中に自らの指先でクリトリスに触れ、弄る…これは、律子との逢瀬の時に、何度となく彼女がしてきていた行為と同じ動きであった。

 えっ…

 ここまで同じ、いや、似ているのか…
 私はゆっくりと腰を動かしながら、内心、驚いてしまう。

 そしてきよっぺの顔を見る。
 すると彼女は喘ぎを押さえる為に右手の親指の根本辺りを噛み締めながら、自らの左手でクリトリスを弄り、快感の喘ぎを必死に堪えながも、愉悦の表情を浮かべているのだ。

 あ、もしかして…

 そうなのか…

 そんな彼女の行為と表情を見て、ふと、ある想いが浮かんでくる。

 それは…

 その行為の意味が…

 彼女が過ごしてきた数年間の夫婦生活の中で、短小気味であり、早漏気味である元旦那とのセックスに於いての快感を得る為の、彼女、きよっぺなりの工夫なのではないのか?…


『…でも、わたしの中での優先順位はこっぺが一番なのよ…』
 さっき彼女はそう云ってくれていた。

 そして彼女の中でのセックス、性行為は元旦那と私しか存在しない…
 しかし、順番的には私が先でなのである。

 あの頃の私達は、未性交、未挿入、というだけで、指、唇、舌等々での愛撫はしっかりと経験をしており、また、その行為の中で彼女はちゃんと、いや、かなりの快感、絶頂感を感じ、得ていた…

 だが多分、元旦那の方がことセックス、性行為という点では、私達の経験から比べてしまうとかなり未熟であったのだろう…
 いや、間違いなくそうだと思うのだ。

 そこで彼女なりに、昔、私とでは得ていた快感、絶頂感の空虚のギャップを埋める為の、この自らの指先で挿入時に敏感なクリトリスを弄るという、つまりは、元旦那との速めなセックスのアシスト的といえる工夫なのではないのか…




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