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第2章 小学6年生

家に着くと、おばさんと妹は、楽しそうに奥の部屋に行き、おばさんは、僕に着替えを持ってきてくれた。

「ごめんね!おじさんのしかなくて……。」

僕は、持ってきてもらったタオルで頭を拭き、おじさんの服に着替えて、みんなのいる居間へ行った。

妹は、30分くらい経ってから、着替えて居間に現れた。妹は、着替えの服を用意してきていたのだ。

夕食の準備は出来ていて、妹は、僕の隣に座った。

父親やおじさん達数人は、既に酔っ払って大きい声で話している。

妹は、テーブルの中央にある大皿から、

「お兄ちゃん、これ食べる?」

と言って、から揚げやサラダを小皿に取ってくれた。何だかウキウキしているように見える。普段はそんな事しないのに、非日常的な雰囲気が楽しいんだろう。

僕は、横目に、妹の胸を見た。今は、ポロシャツを着ているが、胸の膨らみはよく分かる。今まで気が付かなかったのが不思議なくらいだ。

「どうしたの?元気ないね!食べないの?」

妹は、食べながら言った。普段、僕のことを気にかける訳ではないのに、今日はやけに僕の世話をやく。母親が来てないせいか……。

横顔を見ると髪を横でピンでとめている。おばさんにやってもらったのかもしれない。

まだ小学生なのに、今日は何だか大人っぽく見える。

「ほら、食べないとなくなるよ!」

妹が言い、僕は、

「みんな飲んでばかりだから、直ぐにはなくならないよ!」

と言って、から揚げを食べた。

から揚げを食べながら、妹の横顔を見た。

「うん?」

妹が、かわいい仕草でこちらを見る。

みんなが「かわいい妹でいいな~。」と言うのを、何度か聞いたが、今まで全くそう思わなかった。

しかし、今日初めて、妹が女としてかわいいと思った。小学生の子供なのに……。

まー、僕も中学生の子供だったのだが……。

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