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綺麗なあの人に抱かれたい!

第7章 恋って何だろう?

「ついこの間まで全然意識してなかったのに、今は卯月さんがいないと、寂しいし不安で。でも、そんな風に思い始めたのは最近だし、それが恋なのか友情なのか、まだ判断ができなくて。でも、やっぱり好きになりかけてるのかな……って、今は思います」

 胸の中のモヤモヤした気持ちをぶつけてみる。
 彼は黙ったまま耳を傾けていた。

「でも、まだ実感がないんです。そういうのって時間が経てば出てくるものなのかもしれないけど、私、早く自覚したくて焦ってるみたいで」
「……なんで焦るんだよ」
「それは……」

 だって、卯月さんは私に想いを打ち明けてくれたんだ。

 なのに私だけ、どっちつかずな曖昧な気持ちが宙ぶらりんになってる。それがもどかしくて、早く卯月さんの想いに応えたくて、でもハッキリ自覚できていないまま応えるわけにもいかなくて困ってる。

 待たせたままの卯月さんにも申し訳ないし、早く応えないと、卯月さんは私に見切りをつけて、別の誰かのところにいっちゃうかもしれない。

 ついこの間まで、そんな独占欲は無かったのに。今は想像するだけでも嫌だった。

 他の女の人の所にいかないで。
 私と一緒にいてください。

 ……鈍いなあ、私。
 もう、これは絶対、好きってことだ。

「すき、です」
「………」
「卯月さんが好きです」

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