短編集 一区間のラブストーリー
第18章 短編その十八
佳代子は無我夢中でペニスをしごいた。
いつものオナニーではなく、
どんどんと快感が上昇してくる。
いつもならば小さなアクメの波が
どんどんと押し寄せて来て、
それがいつしか大きな波に飲み込まれ
頂点に達するのだが
今、男の体になったオナニーでは
小さな波は訪れることなく、
いきなり沖合から大波が押し寄せてくる感覚。
「ああ・・・・これが男のオナニー・・・」
いつもの癖で佳代子は胸をまさぐる・・・
だが、その胸には柔らかい大きな乳房はなく、
よく発達した胸筋があった。
『男の身体・・・・』
いつも旦那に組し抱かれて
手を添えてなぞる男の胸・・・
小さな乳首を指で摘まむ。
スイカの種のような突起が気持ちいい・・・
「男も乳首が感じるのね・・・」
快感が加速しはじめる。
「佳彦・・・気持ちいいわ・・・
かあさん、あなたの身体で逝っちゃいそう」
その気持ちに比例するように
チンコをしごくスピードも加速してゆく。
「ああああ!!!逝く!逝っちゃう!!!」
おちんちんが
グンと硬く大きくなったかと思った瞬間、
おびただしいほどの
白い濃厚なエキスが噴出した。
腰に鍼を打たれたかのように、
自分の意志でなく
何度もビクンビクンと反り返る。
噴出が終わるや否や、
興奮が一気に冷めてゆく。
『これが男のオナニー・・・』
旦那がSEXが終わると
すぐに高いびきで寝てしまう気持ちが
少しは理解できた。
射精が終わりペニスが萎えるとともに
興奮状態が解けていつもの自分に戻ってゆく。