テキストサイズ

愛玩物語

第4章 守って、守られて

男がぐったりとしている全裸の女に覆い被さり、腰を振っていた。

その周りで、男が二人。その様子を笑いながら見ている。

長い髪が乱れて顔がよく見えないが俺には女が誰なのかすぐにわかった。

はっ、葉月!!

俺は愕然とした。目の前で行われている。本物のレイプに。

俺が葉月にしてきたことが、目の前でも行われている。

男達は俺に気づかずに嘲笑している。

「マジかよ、早く変われよな」

「ま、待て……お、めっちゃ締まりいい!!」

「お、俺、もうビンビンだよ!」

和気あいあいとしている男達とは反対に葉月は死体のように動かない。

時々、うっうっと小さな声で呻き声を上げているので生きてはいるのだが頬にかかった髪の毛がずれるとそこに大きな殴られた跡がスッキリと残っていた。

そんな……

葉月の綺麗な顔に刻まれたその跡に俺は腰が抜けそうになった。

暴力だ。紛れもなく暴力が目の前で行われている。

こ、こんなの……

俺はAVではレイプ物が大好きだ。大好きで、葉月を犯して楽しいとも思っていた。

けれど、目の前で本物のレイプを目の当たりにして俺は思った。

俺、こんな酷いことを葉月に……

俺はその時、初めて自分の過ちに気づいてしまった。

葉月、葉月……

俺はグッと拳を握りしめると足を前に踏み出した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ