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もう推しとは言えない *番外編更新中

第11章 文化祭



「大丈夫じゃねーな…悔しいけど、アイツに勝てる自信はねぇ…悪い、吉岡。」


ポチがそう言うのも無理はないと思う。
睦人は…かなり強い。ピッチャーとしては多分、県予選ではチーム全体としては負けてしまったけれど県内の中では最強クラスだ、お世辞抜きで。

プロも注目してたくらいの選手だし…。
そして、バッターとしても普通に上手いという…。

先輩がピッチャーをやっていた時は、睦人は守備もそうだけど、打者としてかなりの活躍をしていたなぁ…。


「…でも私、ポチのこと全力応援してるから。」

「あぁ。俺も…お前のことがあるからな、負けねーよ。つーか、アイツらブランクって言葉を知らねぇのかな…?」

「あはは…頑張って。」


俺、大学時代野球続けりゃ良かった…とポチ。
四年のブランクかぁ…結構大きそう。


「…吉岡。」

「何?」

「俺が勝ったら…俺のワガママ、一個聞いてくれる?ご褒美ちょうだい。」


(うっ…何その上目遣いは!!反則すぎでしょっ…)

可愛いがすぎる。可愛い。とにかく可愛い…。
あぁ…どうしよう、好きすぎて困る。推せる、なんて次元じゃない…好きを通り越して、もう愛おしい…。

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