もう推しとは言えない *番外編更新中
第13章 友達の好きな人 ※由香里side
(へぇ…なるほどね、)
何だか意外…というか、真帆は…睦人くんが好きなんだと勝手に思い込んでいた。
睦人くん自身も、俺が真帆の彼氏だから、と周りを牽制してるようにも見えたし。
(…決めつけちゃって、申し訳ないな、)
あとで謝ろう…。
そして、聞いてみよう。真帆は…九嶋先生が好きなのか、と。
聞くまでもない気がするけれど…まぁ、一応。
少なくても、真帆は最初から…九嶋先生のことはお気に入りだったんだし。推し、ってことで。
確かに九嶋先生って可愛い系だけど…結構口悪いよなぁ、とも思う。優しい…のかどうかは微妙?でも、何だかんだ面倒見がいいのはそうなのかもなぁ、って思う。
(あ…)
ふと、何気なく…二階の窓から校庭の方を覗いた時、真帆と九嶋先生が二人並んで歩いてるところが見えた。しかも…サラッと手を繋いでるし。
え、何…まさか付き合ってるとか?
そりゃあ、真帆は応援するよね、九嶋先生のこと。
九嶋先生も…真帆の応援が声になってた時、ちゃんと打ってたし…そういうことなのかな?
そんなことを思いながら…少し羨ましいなぁ、なんて廊下を進んでいくと、前じゃなく横を見ていたのが仇となった。