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もう推しとは言えない *番外編更新中

第14章 二人きり



「…ねぇ、ポチ、あの二人って…」


付き合ってるのかな?とポチに問いかける。
…お客さんが来る様子もないため、宣伝に向かおうとしてる私達。

宣伝に行ってくるね、と由香里に声をかけようとしたけど…何だか、澤畠先生と結構近い距離感でいて…話しかけにくかったから、何も言わず出てきてしまった。


「付き合ってはねーだろ…。あの澤畠先生が女子生徒を好きになると思うか?」

「…確かに。でも、何かいい感じに見えたから…」

「まぁな。あれは声かけにくいわ…とりあえず、プラプラと校舎まわって宣伝行くぞ、俺らは。」

「うん。」


(あぁ…私も頑張らなきゃ、)

こうして…ポチと二人きりでいられる時間。
これを、どうにかして長くしたい…なんて。


「…あ、ねぇ、ポチ。」

「何?」

「ポチが勝負勝ったら、ワガママ一つ聞くって…約束だったでしょ?ワガママって…?」

「…今のがワガママ。お前と二人きりになりたいってこと。
本当は、澤畠先生を置いてってお前と二人きりになるとかアウトだけど…まぁ、今日は許せってことで。」

「そんなの…ワガママでも何でもないよ。」


むしろ、私からしたらご褒美というか。

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