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もう推しとは言えない *番外編更新中

第14章 二人きり



「…ねぇ、他になにかないの?」

「…あるにはあるけど、それはお前が卒業した時に言うわ。そんときまで待ってろ。」

「えー…。」

「えー、じゃねぇ。ったくもう。」


だって…卒業するときにワガママ押し付けられるのってどうなの?
いや、ポチのワガママなら可愛いから聞いちゃうと思うけど。


「…そうだな、じゃあ、吉岡…あれ食いたい。」

「あ、私もっ!」

「お前…食い意地はりすぎ。ま、お前らしくて良いけど。」

「ポチほど食い意地張ってないよ。さっき、ステーキ串五本も食べてたでしょ?」


勝負が終わった直後…私はポチととりあえず店番の時間になるまで、二人でプラプラしていた。
そのとき、お腹が減ったらしいポチと串焼きを出してるクラスに行ったんだけど…ポチがステーキ串を五本も頼んだものだから、そこの生徒が驚いた顔をしていた。

ポチの場合、一人で五本だし…うん、ポチほど私は食い意地張ってないと思う。


「腹減ってたんだよ!あんな長い時間打って投げて…腹減らねぇわけがねぇ。」

「ふふっ…かっこよかったよ。」

「…ありがと。ってお前、その一言で片付けんな、アホ。」

「えへへ…ありがと、ポチ。」

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