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「それで…ここにいたんすか。」

「あぁ。…田口、お前クズなことしてんな。俺は私情ではメンバー選びしねぇ。完全に実力主義でいくから、お前を外すことは多分ねぇ。
でもな…人間的にクズなやつを、プロには送り込めねーよ。

…お前の性癖なんて興味ねぇし、浮気しようがどうでも良いけどな…人間的にクズなやつに、誰がついてこうと思うんだ？
…この大事な時期に、バカげたことしてんじゃねーよ。お前には幻滅した。」

「ま、待ってください、九嶋先生。睦人は悪くないっ…私が、」

「あぁ、お前も大概だよ。…お前ら目障りだから、早く帰れ。あぁ、田口…吉岡ならケガしてたからもう帰らせた。
…お前、あんなケガを見落として、挙げ句の果てには早く来いって怒るとか…ありえねーな。何を見てんだよ、お前。」

「何を、って…てか、何勝手に帰らせてんすか…」

「…吉岡はうちの大切なマネージャーだ。無理はさせられねーんだよ。分かったら、さっさと帰れ。
…別に俺は、田口がどっちと付き合うかとか、このまま二股続けるのかとか…どうでも良いけど、周りに迷惑かけることはすんなよ、主将として。」


ポチの冷たい声に…睦人も、亜梨沙という子も…これ以上は言い返せなかったのか、渋々といった様子で帰っていくのが見えた。