もう推しとは言えない *番外編更新中
第19章 未来
甘い…拓斗が、チョコより甘い。
その甘さに、とろけてしまいそうだ。
「…拓斗も、私以外の女の人に、あんまりカッコイイとこ、見せないでね。」
「ん。…安心しろ、犬っぽく振る舞ってきてやる。」
「それはそれで嫌だ…。」
「ははっ、冗談。」
面白そうに笑った拓斗は…フェンスに腕を乗っけて、私を優しく見つめた。
目が合って…穏やかな空気が流れる。
「…真帆。これからは、会える時間、少ないかもしれねぇけど…俺は、真帆のことずっと想ってる。
真帆も…大学とか、多分これからまた大変になると思うけど…一緒に、乗り越えていこう。
俺、真帆となら…何でも乗り越えられる気がするから。二人で…俺は、真帆と頑張ってきたい。」
二人で、って言葉に…胸がキュンとなる。
そして、未来を思わせる言葉にも…。
「私も…拓斗と、一緒に頑張っていきたいな。私達の未来のためにも…。」
「あぁ。…俺達で作ろう、二人の幸せな未来を。」
「うんっ…」
また、キスをされて…。
拓斗となら、幸せな未来を作れる…そう、強く思った…。
Fin.