もう推しとは言えない *番外編更新中
第21章 番外編 最後の○○
「…椎名さん、二枚目、撮りますぞ?」
「あ、はいっ…」
もう一度、先生に肩を抱き寄せられて…さらにドキッとしてしまう。
でも、今回は私もやられっぱなしじゃないんだから…!!
って私、何意地になってるんだろ?と思いながらも…澤畠先生がシャッターを押そうとした瞬間に少し背伸びをして…、澤畠先生の頬に一瞬だけキスをした。
恥ずかしすぎて、一瞬…だったけど、
「…!?なっ…」
さすがに澤畠先生も驚いたのか、言葉にならない様子…。
もうシャッターは切られてたから、写真は撮れてると思う…ブレてる可能性が大きいけど。
「あ…意外とブレなく撮れてるんですね、」
でも、改めて見るとやった私の方が恥ずかしくなってきた…。
「…え、それ、消さないんですか?勘弁してくださいよ…。」
「消さないですけど、誰にも見せないです、これこそ。」
「…見せたら怒りますよ?というか…何で、急に、」
まだ少しだけ…ほんのりと顔が赤く染まっている澤畠先生。
…私の方がきっと恥ずかしさで顔が赤いけど、でも、澤畠先生のこういう…余裕なさげな表情は貴重だ。
「…思い出作り?っていうのと、澤畠先生の余裕をなくしてみたいなぁ、って…すみません。」