もう推しとは言えない *番外編更新中
第6章 助けて…
_花火、見に行った時、ポチにキスされて。
あれからずっと…何でポチは私にキスしたのかな、とか、本当にもう一度してって言ったら、してくれるのかな…とか。
もう完全に、ポチのことしか…考えてなかった。
勉強しなきゃ、という思いはいつだってある。でも、身に入らない…。
「真帆〜。何ゴロゴロしてんの。そんな暇あるなら、買い物してきて、代わりに。」
「あ、うん…夕飯を買ってくればいいの?」
「そう。仕事終わるのが遅くなって買ってくるの面倒になっちゃったから、好きなの買ってきなさい。」
お母さんは、今…中学校の教員として働いている。本当に忙しそうなのは目に見えて分かるから、私も出来るだけ家事はサポートしているつもりだ。
夏休みに入った今は、少しは仕事も落ち着いてきてたらしいけど、今日は部活の方で大会だったらしい。
「…お母さん、何食べたい?」
「重いものがいいわ。ありがとね、真帆。」
「うん、任せて。買ってくるね。」
(外歩けば、少しはスッキリするかも…)
そんなことを期待しつつ、お財布を持って外に出る。
夏だから、やっぱり蒸し暑いけど…遅い時間帯といえば遅い時間帯だから、少しは涼しい。