もう推しとは言えない *番外編更新中
第7章 溺れかけ
「うん。ていうか、ポチ、意外と心配性?大丈夫だよ。」
「俺にあんな風におねだりしといてか?」
「っ…忘れてって言ったの、ポチでしょっ…!!」
顔を真っ赤にして俺を睨む吉岡。
…可愛いな、と思う。
大体な…あそこで止めてやったこと、感謝しろよ?
俺だって理性崩壊寸前だったんだからな、このバカ。
「あぁ、忘れろ。いちいち思い出して勉強に集中出来ねぇとか、受験生にあるまじきことだからな。」
「うっ…はーい。」
「…でもまぁ、今日のお前は可愛かったよ。じゃ、お疲れさん。」
またあとでな、と彼女に言い…俺は、自分の家へとまた車を走らせた。
…吉岡への気持ちは、尽きることを知らなさそうだ。