テキストサイズ

もう推しとは言えない *番外編更新中

第8章 自覚した気持ち




_あのちょっとしたハプニングから、また数週間して。
十一日…今日は、ポチに数学を教えてもらう日。

家でお昼を食べてから、もうそろそろかな…と思い外に出ると、暑そうに顔を顰めながらハンド扇風機で風を送っているポチの姿。

(私服、初めて見た…)

あれ…何で私、こんな…ドクドクしてるの…?
可愛い、だけじゃなくて…どうしよう、カッコイイ…。

ポチってこんなに、男の人らしいというか、カッコイイ感じだったっけ…?もっと犬っぽくて可愛い感じだったはずじゃ…。


「おい、何突っ立ってんの?熱いし、乗れよ。」

「っあ…こ、こ、こんにちはっ…」

「…こんにちは?…っふ、ははっ…何狼狽えてんだよ。面白いな、吉岡。」


あぁ、最悪っ…。思い切りおかしな感じになってしまった。
ポチはゲラゲラ笑ってるし…でも、こんなふうに顔くしゃくしゃにして笑ってるところを見ると、やっぱり犬っぽくて可愛い。

うん…カッコイイってのは、気のせい…。


「もう、笑いすぎ!お手!」

「あっ!?誰が犬だ、お前!本当、お前ってやつは…それが誰かに教えてもらう時の態度か!」

「だって、そんなゲラゲラ笑って失礼じゃない?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ