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甘い蜜は今日もどこかで

第6章 【キミの隣に居たい】






「それじゃ、お疲れ、ジロウ後頼むわね」




「お疲れ様でした」




吉原さんと別れて車内ではやっと2人きりになった。
何度かバックミラー越しに目が合ってソワソワしてしまう。
多分、考えていることは同じ。




早く、触れたい。




家に近付いて行けば行くほど胸は高鳴っていく。
マンション前ではなく、当たり前のように駐車場へ入る。
ドキドキしながら降りた。




カバンも持ってくれて至れり尽くせりなジロウも視線が熱っぽい。
エレベーターで待ちきれずくっついたらそれに応えてくれてキスしてきた。
こんなこと、初めてだね。
部屋の中では何度かしたけど、待てないキスはちょっとがっついてる感じがして恥ずかしいね。




エヘヘ…と笑い合ってエレベーターから出る頃には手を繋いでいた。
部屋の中に入ったら荷物その場に置いて激しく求めてしまうのは仕方ないよね。
いつもの私が勝手にするキスとは違う。
ジロウが熱く応えてくれる。
唾液ごと吸われて歯列裏まで舐められて絡ませる。




「ハァハァ……椿さん、ずっと我慢してたから爆発しそう」




「全部ぶつけて、ジロウの全部ちょうだい」




「好き……好きです、椿さん」




「バーカ、私の方が年季入ってるよ、想う気持ちは」




「僕が自ら椿さんのマネージャー志願したこと知らないでしょ?」




「え……?」




これは初耳でフリーズしてしまう。




「一目惚れ……したんです、他の誰にも取られたくなくて……吉原さんに直談判しました」




胸がキュンとして壁に押し倒した。
何度も角度を変えて背伸びして舌を絡ませ合った。




「そんなの聞いてない……反則だよ、ジロウ、ベット連れてって」




そう言うと優しく微笑んでお姫様抱っこで寝室へと連れてってくれる。
そっとベットに降ろしてくれて幾つものキスが降り注いでくる。
自分から脱ぐの?
私を脱がす時も。




「これ以上は止まらなくなりますけど……」って私の気持ちを確かめてくる。
首に手を回して「誰が止めて良いって言ったの?」と煽ったら私の一番好きな泣きそうな顔を一瞬だけした後、ギラついた目で私を翻弄してきた。










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