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スミカ

第1章 105号室

「やっほ~、遊びにきたよ~!」

「真理!?」


俺は拍子抜けした。
呼び鈴を鳴らしまくっていたのは、彼女の真理だった。


「なに驚いてんの? あ、まさか…他に女連れ込んでるんじゃないでしょうね?」

「はぁ? んなわけねーよ」


何もしてないのに、動揺する俺。
そんな俺を見て真理はほっぺたを膨らませた。


「やっぱ、帰ろ~」

「ちょ、待て! なんで帰んだよ!」


俺は真理の腕をグッと掴んだ。


「いたっ…!」

「あっ、ごめ…」


俺は慌てて手を離す。
真理はわざとらしく腕をさすった。


「…なぁ、真理。今日泊まっていかないか?」

「え?」

「今日はその…、一緒にいたいんだ」


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