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スミカ

第1章 105号室

自分でもこっぱずかしいこと言ってるなと思う。
でもやっぱ悪夢のことが忘れられなくて、俺は情けなくも彼女にすがろうとしていた。


「…残念。今日は無理」


真理からはドライな返事が返ってきた。


「それに誰か来たみたいだよ」


真理の顔が横を向く。
するとドアの影から、昨日のセールス女がひょっこり顔を出した。


「どうも、こんにちは~」

「なっ…」

「じゃ、あたし帰るね」


真理の代わりに、セールス女が俺の前に立ちはだかる。


「ちょっ……」

「ゆうべはよく眠れましたか~?」

「!」


俺はニコニコ笑うセールス女の顔を見た。


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