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恋人は社長令嬢

第7章 金より地位より欲しいモノ

仕事をする意味が、生活費を稼ぐ為なら、なれるかどうかも分からない。

なっても思うように、給料が貰えないのでは、仕事をする意味がない。

けれど……


『そんな事は、ないと思うな。俺。』

「瞬……」

『仕事をするってさ、金の為だけじゃないと思うんだよ。』

梨々香は、じっと瞬の話に、耳を傾けた。

『お客さんの笑顔とか、クライアントにありがとうって言ってもらったりする為に、必死に動く事だってあるよ。』

「うん……」

『梨々香が、そう思うなら、俺は応援するな。』

「うん!」

『頑張れ。夢を職業にできる人は、世の中には少ないと思うよ。』

「そうだよね。」

『金や地位だけが、全てじゃないさ。逆にうらやましいよ。そんな一途に追いかけられる、夢があるなんて。』


電話越しに伝わってくる、瞬の心の広さ。

梨々香は、瞬の答えを聞いて思った。


この人と一緒に生きていく事は、間違っていないよね

と……

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